国際交流員 ウォン・チンイン・クレオ
◆今月のテーマ「イギリスの豆知識」
暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今月は引き続き、イギリスの話をしたいと思います。イギリスと言えば、有名なお城や大学、サッカーと料理のフィッシュ・アンド・チップスなどが思い浮かぶと思います。今回はイギリスの豆知識を3つ紹介します。
◇まめ知識(1)フライドポテトはフォークで食べる
フィッシュ・アンド・チップス(英語:fish and chips)と言う、白身の魚のフライとフライドポテトを合わせた料理からもヒントがあると思いますが、イギリスではフライドポテトをチップス(英語:chips)と呼びます。そして、ポテトチップスはクリスプス(英語:crisps)と呼びます。イギリスのチップスはフライドポテトより太いです。それに、チップスはよく肉料理の付け合わせとして、お肉と同じ皿で提供される事が多いため、フォークで食べる事が多いです。フライドポテトを食べるときはケチャップをつけて食べる事が多いですが、イギリスでは塩と酢が伝統的な味です。
◇まめ知識(2)テムズ川の白鳥調べ
テムズ川にいる白鳥の個体数を調査する行事があります!この800年間続いている恒例行事は「スワン・アッピング」(英語:Swan Upping)と言い、毎年の7月に開催されます。5日間に渡って、専門の職員が小舟に乗って、テムズ川の一部の流域にいるコブハクチョウの健康状態をチェックし、個体数を記録します。
この行事は遠い昔の中世に遡ります。白鳥の肉は高級品の中の高級品で宴会に欠かせない食材でしたので、国王は印が付いていないコブハクチョウはすべて自分のものだと宣言しました。今、白鳥の肉はもう食べられていないですが、コブハクチョウの所有権と行事は引き継がれ、「スワン・アッピング」はイギリスの法律によって保護されているコブハクチョウの保全に貢献する一環となりました。
ちなみに、ロンドンを北海と繋ぐテムズ川はイギリスの最も有名な川と言っても過言ではありませんが、一番長い川ではありません(笑)。
◇まめ知識(3)「Worcester」はウォルケスターではなくてウスターです!
日本でもよく使われているウスターソースですが、英語でなんと言うかご存知ですか?ウスターソースはイギリスのウスター市(英語:Worcester)の発祥で、ウスター市はウスターシャー(英語:Worcestershire)と言う州にあります。なので、そうです、この調味料は英語圏ではウスターソースではなく、ウスターシャーソース(英語:Worcestershire Sauce)と呼ばれています。「Wor」で始まりますが「ウォル」と読みません!
ちなみに、イギリスのウスターソース(一般のレシピ)はアンチョビが入っているため、日本のウスターソースとは味がちょっと違います。イギリスでは、ウスターソースを肉シチュー等の料理の隠し味として使う以外に、料理により風味を付けるときにかけます。カクテルにも使いますよ!
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