文字サイズ
自治体の皆さまへ

雲南病院だより

9/35

島根県雲南市

■「日常生活に潜む腰痛」
整形外科 医員 岡田章太郎(おかだしょうたろう)

腰痛は、多くの人が日常的に経験する健康問題の一つです。腰痛の原因はさまざまで、日常生活の中での姿勢や動作の不良、筋肉や靭帯の損傷、椎間板の劣化などが考えられます。特に長時間の座り仕事や、重いものを持ち上げる作業を頻繁に行う方は、腰痛のリスクが高まる傾向にあります。また、加齢に伴う骨や筋肉の弱化も腰痛の一因となります。

◯急性腰痛と慢性腰痛
急性腰痛と慢性腰痛急性腰痛は、突然発生し強い痛みを伴う腰痛のことをさします。原因は多岐にわたりますが、筋肉や靭帯の損傷、椎間板ヘルニア、圧迫骨折、その他内臓疾患(尿管結石など)のような要因が挙げられます。
慢性腰痛は、3ヵ月以上続く腰痛をさし、多くの人々が抱える一般的な健康問題です。慢性腰痛の原因は主な要因として椎間板や関節の劣化、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)、筋性疼痛(きんせいとうつう)、心因的要因、圧迫骨折などが考えられます。
腰痛の予防には、まず正しい姿勢を意識することが重要です。立っている時は、背筋を伸ばし、骨盤を前傾させずに自然なカーブを保つことを心掛けましょう。座っている時も、背もたれにしっかり寄りかかり、膝が股関節よりも少し高くなるように調整することが大切です。また、長時間同じ姿勢を続けることは避け、定期的に立ち上がって軽いストレッチを行うことで、腰の負担を軽減することができます。

◯予防法と対策
腰痛が発生した場合、まずは安静を保ち、無理な動作を避けることが重要です。しかし、完全な安静はかえって筋力低下を招くことがあるため、痛みが軽減したら、徐々に日常生活に戻るようにしましょう。痛みが続く場合や、しびれや筋力低下が見られる場合は、早めに医師に相談することが必要です。腰痛の原因に応じて、理学療法や薬物療法、場合によっては手術を検討することもあります。
皆さんには、腰痛を予防するための日常生活の見直しや、早期の対応が大切であることをお伝えしたいと思います。定期的な運動やストレッチ、そして正しい姿勢の維持が、腰痛の発生を抑えるために効果的です。もし腰痛に関する不安や疑問がある場合は、どうぞ当院にご相談ください。私たちは、地域の皆さんの健康を守るために、いつでもお手伝いします。

◆忙しい合間の腰痛予防の「これだけ体操(R)」
前屈(まえかがみ)みでの作業後、重い物を持った後、しばらく座りっぱなしだった後(特に腰に違和感を感じた時)には、「これだけ体操(R)」をやりましょう!
※詳細は広報紙14ページの図をご覧ください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU