【飯南病院便り】
◆牛乳のおはなし
松江赤十字病院 初期臨床研修医 松岡秀一
10月に1カ月間、飯南病院で研修させていただきました、初期研修医の松岡秀一と申します。今回の健康コラムでは、牛乳のお話をしたいと思います。
牛乳はカルシウムをはじめとして豊富な栄養を含んでいる食品です。厚生労働省が定めている「バランスの良い食事ガイド」では、1日コップ1~2杯程度が良いとされ、これくらいの量を飲むと、他の食事と合わせてカルシウムや他の栄養を程よく摂取できます。
では、カルシウムが不足したり、逆に摂りすぎたりすると、どのようなことが起こるのでしょうか。カルシウムが不足した状態が長く続くと、骨粗しょう症や高血圧、動脈硬化のリスクが上がると言われています。逆に多く摂取しすぎると、高カルシウム血症というカルシウムが過剰な状態になることがあります。ですが、食事だけで高カルシウム血症に至るまでには、例えば牛乳ですと2リットルほど飲む必要があります。
カルシウムの不足や過剰についてお話ししましたが、上述したように、コップ1~2杯程度の牛乳であれば、他の食事と合わせて程よい量のカルシウムを摂取でき、極端に少なかったり多すぎたりする状態には基本的には至りません。牛乳がお好きな方は牛乳を飲み、お好みでない方や牛乳で下痢やアレルギーの症状が出る方は、それ以外の食品からカルシウムを摂取しましょう。
牛乳を飲む際の注意点として、多くの薬の吸収に影響しますので、牛乳で薬を飲むことは避けましょう。
今回は牛乳についてのお話でした。牛乳を含め、バランスの良い食生活を心がけましょう。ただし、病気のある方や、すでに食事の指導を受けている方はそちらに沿った食生活を続け、分からないことがあればかかりつけの病院で質問しましょう。
【保健福祉センター便り】
◆しっかりと睡眠がとれていますか
日照時間が短くなり、「秋の夜長」を実感する季節です。
脳や体は睡眠中に休むので、良質な睡眠がとれないことは、疲れを翌日に持ち越すことにつながります。本町では、「良質な」睡眠がとれていないとアンケートで答える人の割合が、島根県と比較して多い状況です。
◇睡眠不足の人の割合(%)
◇飯南町で気になる生活習慣
・喫煙、毎日の飲酒
・毎日間食、甘い飲み物を飲む
・運動習慣がない、歩行速度遅い
・睡眠不足
※健診時のアンケート結果を島根県と比較
◇“良質な”睡眠を妨げる要因
(1)環境…音、照明、温度、湿度、まくらや布団を整えましょう
(2)脳の興奮…カフェイン、アルコール、たばこを控えましょう
(3)日中の運動不足…昼間のうちに気持ちよく体を動かしましょう
(4)不規則な生活リズム…昼間に活動し、夜はリラックスできるリズムを続けましょう
◇「すっきりと目覚め、よく眠ったと思える」睡眠時間の確保を心がけましょう
良い睡眠⇔生活習慣病予防
・睡眠不足は肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症につながり、虚血性心疾患、脳血管疾患、がんなどにかかりやすくなると言われています。
・質の良い睡眠はうつ病や不安に対する回復力を高めます。
問合せ:
飯南病院【電話】72-0221
来島診療所【電話】76-2309
保健福祉センター【電話】72-1770
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