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自治体の皆さまへ

〈特集〉みんなで考える脱炭素のまち(2)

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島根県飯南町

◆専門家から 飯南町の特徴とアドバイス
島根県立大学地域政策学部 豊田 知世(ともよ)准教授(飯南町脱炭素のまち推進計画策定委員会 会長)

飯南町は森林資源が多いことが、脱炭素にとって大きな強みであると言えます。
これまで山からは、さまざまな恵みを受けてきましたが、これからは「CO2の吸収」という新たな価値を生み出す資源として認識が必要です。
飯南町は早くから「J-クレジット(※1)」の取組を進めていますし、他の自治体に先駆け「ソーシャルクレジット化(※2)」も始めました。この仕組みを活用し、森林整備など循環型社会の構築につなげてほしいです。

◇町民の皆さんへ
これまで、CO2は目に見えないため、温暖化と言っても実感の湧かないものでしたが、近年になり、自然環境の変化として、目に見えて分かるようになったのではないでしょうか。
そこで、皆さんの今の行動や使っている物の背景を考えてほしいと思います。
例えば、地産地消も実は脱炭素です。地元の農作物を消費することで、国内外からの輸送コストを下げ、燃料消費が抑えられます。他にも、節水シャワーヘッドへの交換や蛇口を少し閉めることも効果的です。水道水をろ過するための浄水場の電気使用量が抑えられます。
節約にしか見えない行動でも、見方を変えると脱炭素につながっていることは日常生活にたくさんあります。一斉に変えることは難しいですが、個人でできることから始めることが大事です。

※1…町有林整備によるCO2吸収量をクレジット化したもので、自治体や企業への販売が可能
※2…飯南町、兵庫県伊丹市、大阪府阪南市、(株)ソーシャル・エックスで取り組む新たなCO2吸収クレジットの種類

◆町内でも脱炭素の取組が進んでいます

◇ソーラーパネルでお得な生活
来光 功(らいこう いさお)さん(下赤名)
・H25年(事業所)H29年(自宅)にソーラーパネルを設置

Q 導入のきっかけは。
A もともと興味はありましたし、仕事の関係でいろいろと話をする中で、経済性を考えて決めました。
Q 発電した電気はどうしていますか。
A 事業所は全量売電、自宅は自家消費し、余った分は売電しています。最近は電気代が高いので、自家消費に充てることで電気代の削減につながっています。
空調は主にエアコンを使っていますが、断熱性能の高い家にしたので、暖房に使う電気自体も減らせています。
Q 雪の影響はありますか。
A 雪が積もるとほとんど発電はしません。少し気温が上がり雪が解けてくると、雪が滑り落ちるので、また発電してくれます。冬でも十分効果はありますね。

◇快適な電気自動車で財布と環境に優しく
渡邉 信幸(のぶゆき)さん・小百合(さゆり)さん(下来島)
・日産リーフ(40kw)に乗って6年

Q 購入のきっかけは。
A 当時、電気自動車の運転支援機能が優れていたことと、ランニングコストを削減できることから、これからは電気自動車の時代だと思い決めました。特に、高速道路では、自動運転技術のお陰で遠出も楽になりましたし、費用面でも安く移動できます。
Q 雪道での運転はどうですか。
A 意外と雪で動けなくなるようなことは一度も無いです。真冬の大山にも行きましたし、飯南町は除雪もしっかりしているので、困ったことはないですね。
Q 充電満タンでどこまで行けますか。
A 松江市までなら大丈夫です。ただし、冬場に暖房を付けると、充電がどんどん減っていくのでヒヤヒヤすることもあります。
Q オススメの使用方法は。
A 毎日通勤などで移動する人には最適だと思いますよ。他には、軽自動車サイズもあるので、セカンドカーにも向いているかもしれませんね。

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