■食事から考える『睡眠』
春は気候や環境の変化などにより、心身のバランスが乱れやすくなる季節です。それにより、なかなか眠れないという悩みも増える傾向にあります。
食事は、睡眠や心の安定にも影響を与えます。食事による栄養素の働きと睡眠の関係を知り、運動などの生活習慣と併せて実践することで、質の良い睡眠習慣を身に付けましょう。
◆3ステップ! 食事から質の良い睡眠に導くには…
STEP1 まずは、朝食でトリプトファンを摂取
トリプトファンは、たんぱく質に含まれる必須アミノ酸の一つです。人体では生成されないため、食べ物から摂取する必要があります。
トリプトファンが睡眠に効果を及ぼすまでに約15時間かかるため、朝食で摂取することをおすすめします。
また、朝日を浴びて体内時計をリセットしてから食事を取りましょう。
▽トリプトファンを多く含む食品例
大豆製品、乳製品、穀類、バナナ、卵、ごま、ピーナッツ
STEP2 日中はセロトニンとして活躍
朝食で摂取したトリプトファンを材料として、セロトニンが生合成されます。セロトニンは、別名「しあわせホルモン」と呼ばれ、三大神経伝達物質の一つです。気分や感情をコントロールし、心の安定を保つ働きがあります。
セロトニンの分泌を促すには、日光浴、リズム運動が効果的です。リズム運動には咀嚼(そしゃく)も含まれます。食事をするときには、しっかり噛んで食べましょう。
STEP3 夜はメラトニンに変化し、睡眠を促進
日中分泌されたセロトニンは、夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。
ただし、強い光はメラトニンの分泌量を低下させるため、注意が必要です。寝る前にはスマートフォンなどを見ないようにすると、質の良い睡眠につながります。
トリプトファンは睡眠に大きく関わります。摂取量が不足すると、結果的に睡眠の質の低下を引き起こす原因になります。バランスの良い食事を心掛けましょう。
問合せ:保健医療課
【電話】0824-73-1255
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