「つむぐ通信」では、地域おこし協力隊員が、月替わりで活動内容やイベントなどのお知らせ、地域おこしに関する企画や提案を紹介していきます。
■江田島市地域おこし協力隊
国際交流支援員:大方芳恵
えたじま里海ナビゲーター:守本怜矢
観光事業総合プランナー:竹林健一
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■今月は守本怜矢(もりもとれいや)さん
こんにちは!ついに地域おこし協力隊も3年目に入り、焦る気持ちとこれからの発展にドキドキしながら楽しんでいる守本です!
今回は新年度一発目ということもありますので、これまでの取り組みに関する思い出を振り返りながら、残り一年をどう過ごして、卒業後に目指していく目標を掲げていこうと思います。
僕は元々建築設計事務所で建築設計の仕事をしていました。尾道市向島で生まれ育ち、穏やかで胸がいっぱいになるような美しさの瀬戸内海が大好きだったので、いつしかその魅力を世界に発信したいと思うようになりました。そんな思いから自分の強みを生かして、建築と瀬戸内海の素晴らしさを組み合わせた活動に取り組むことを決意し、さとうみ科学館での協力隊としての業務を開始しました。ここでの活動を通じて、瀬戸内海に関するさまざまな学習や体験を積み、特に「里海」の概念について深く理解を深めました。この経験は、自分ならではの視点を養う貴重な機会となりました。
里海にまつわる企画として、いろんな挑戦をさせてもらいましたが、自分として強く印象に残っているのは、「世界の貝類展」と「海ほたるガイド」です。「世界の貝類展」では、さとうみ科学館に寄贈いただいた1万展ほどの貝を、貝の分類(〇〇綱)ごとと産出国ごとに展示しました。そのひとつひとつに似たような特徴があり、環境に適応するために体を変えていったことが一堂に会する事で、観察することができました。
それぞれに固有の特徴があるのも、長い年月をかけて適応する命の生きる力であり、その力強さに感銘を受けたことが非常に印象に残っています。そうした面白さを伝えるために、印象的な空間デザインを施せたことを嬉しく思います。
そして、もうひとつ印象に残っているのが「海ほたるガイド」です。これは元々さとうみ科学館主体で観察会として行っていたものを、瀬戸内海汽船さんとコラボして広島市内の方に向け行った観察イベントです。
このイベントを通して、多くの方に「江田島市にきて、こんな生命の神秘が見られるとは思わなかった」という喜びの声を聞くことができ、里海だから得られる価値を広め、自然に携わらせてもらう人間としての一歩を踏み出せたと感じる、非常にありがたい機会でした。
そして、今年度は地域おこし協力隊としての最後の一年になります。この2年間、里海の自然科学や歴史文化、観光や産業について学んできたものを、建築と掛け合わせていく段階に入っていきます。そこで立ち上げるのが「里海不動産」です。先人たちが培ってくれたこの里海の豊かな資源をより未来に繋げ、世界に味わってもらうための事業です。
瀬戸内海に面した人口集中地域外を中心に、古民家や空き家を流通させていきます。その理念は、ただ土地や家屋を売り買いさせることではなく、未来のより豊かな里海を作り上げていくことにあります。語弊を恐れず表現すると、建築はあくまでツールです。
それを使う人の想いをより加速させてくれる加速器だからこそ、それを作る側である建築士として、取引を支援する宅建士として、上記の理念に共感してくれる仲間たちが、自分の夢を叶えていくような「世界に轟く里海不動産事業」を行っていきたいと思います。
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