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心温かい人々が暮らす町~つながり合える社会のために~

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徳島県美波町

現在、日本にはたくさんの外国人が暮らしています。身近な存在の外国人ですが、地域で出会っても「外国語じゃないと話が通じないのでは」と言葉への不安を持っている方も多いのではないでしょうか。
実際は、簡単な短い日本語を使えばコミュニケーションを取れる場合が多いと言われています。こうした視点で生まれた、気軽に会話をする方法の1つとして、「やさしい日本語」を紹介します。

■広がる「やさしい日本語」
「やさしい日本語」は日本語が得意でない外国人にも伝わりやすい表現方法として生まれました。きっかけは1995年の阪神・淡路大震災です。当時日本にいた多くの外国人が、日本語を十分に理解できず、必要な情報や支援を受け取れなかったという問題がありました。
現在「やさしい日本語」は災害時だけでなく多くの場所で広く活用されています。くらしの情報や観光情報の案内などに使われているほか、医療現場においても多様な国籍の患者への対応の手段として注目が高まっています。

▽「やさしい日本語」のポイント
(1)ゆっくり話す
(2)一文を短くして話す
(3)簡単な言葉に言い換える
(4)カタカナ外来語、方言、擬音語はできるだけ使わない
(5)要点を具体的に伝える

▽言い換え事例
「近所の者です」→「私は近くに住んでいます」
「今朝」→「今日の朝」
「バスは運転を見合わせています」→「バスは動いていません」
さらに、身ぶり手ぶりを加えたり、絵や文字を紙に書いたりするのも効果的です。

■違いから得られる気づき
「やさしい日本語」には、「わかりやすく、相手を思いやって伝えよう」という思いが込められています。そのため、外国人だけに限らず、子どもや高齢者、障がいのある人など、たくさんの人とコミュニケーションを取ることができる手段の1つとも言えます。
私たちはみんな、一人一人の個性を持っています。時にはその違いに戸惑いを感じることもあるでしょう。さらに言葉や文化、習慣などの違いが加われば、なおさらお互いの間に壁を感じてしまうかもしれません。そこですぐに相手を否定したり、避けたりすれば、場合によっては相手を傷つけてしまうことにもなりかねません。そうではなく、お互いのことを認め合えば、自分が知らなかった価値観や考え方など、たくさんのことを学び合える可能性もあるはずです。
さまざまな偏見・差別は、正しく知らない、知ろうとしないことから生まれます。相手の立場を考え、寄り添うための工夫には、決まった正解はありません。「やさしい日本語」を1つの例として、誰もが安心して生きられる社会を作っていくためには自分に何ができるかを考え、一人一人が身近なところから実行してみましょう。

町民一人ひとりが相手を思いやり、多様な価値観を認め合う社会をめざしましょう。
「心温かい人々が暮らす、にぎやかな過疎の町」美波町であり続けるために人権について考え守っていくことがまさに、“にぎやかそ”美波町まちづくりにつながります。このコーナーでは人権に対する思いを掲載していきます。

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