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ウミガメNews Letter No.33

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徳島県美波町

■アニマル・ウェルフェア
皆様にお馴染みの浜太郎は8月13日で74歳となり、生まれた(ふ化した)日が明らかなアカウミガメとして世界最高齢記録を更新中です。昭和25(1950)年6月23日に甲長89cmのアカウミガメが大浜海岸で産卵した125個の卵からふ化した子ガメの内の1頭が浜太郎です。そして今年も大浜海岸では、8月10日から子ガメたちの旅立ちが始まりました。ふ化した子ガメたちは手のひらに乗る程度の大きさですが、ふ化直後から自力で大海原を生きてゆく優れた能力を持つ野生動物です。それでも、子ガメたちが大海原で生きてゆく事はとても厳しく、浜太郎と同じ年に生まれた子ガメたちが今どこで、どれだけ生き残っているのかを知る事は出来ません。一方、浜太郎は生まれてから一度も自然の海で生きたことはありません。しかし、外敵に襲われたりする危険に遭う事はなく、エサ不足になる事もなく74歳になるまで生き延びる事ができました。果たしてどちらの生き方が良いのかな、などと思うと「アニマル・ウェルフェア」について考えなければなりません。「アニマル・ウェルフェア」とは、1960年代のイギリスから始まった人の管理下にある動物の不必要なストレスや苦痛を可能な限り少なくする飼育方法を科学的に検討する取り組みの事で、「動物の福祉」と訳されます。現在では、日本を含めた世界180カ国以上の国や地域の政府機関で採択されています。しかし、「アニマル・ウェルフェア」は法律や条令などの規則で定められたものではなく、動物を飼育する上で最善を目指す考え方なのです。ですから、カレッタでは日頃から浜太郎だけでなく展示するカメ達の適切な飼育管理を目指さなければなりません。
館長:平手康市

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〒779-2304徳島県海部郡美波町日和佐浦370-4うみがめ博物館カレッタ「質問係」

▽Question
海でウミガメはどの様に眠りますか?

▽Answer
ウミガメは海底の岩などの隙間で体を固定して眠ります。海底に届かない深い海では、子ガメと同じように海面に浮かんで眠ります。ちなみに、アオウミガメは、日中に浅い海で海面を漂いながら昼寝をしている所を見かける事があります。

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