文字サイズ
自治体の皆さまへ

職人が支える今治タオルータオル縫製士の世界ー

1/46

愛媛県今治市

■ヘム縫い
◇職人の手で「今治タオル」は成立する
「今治の場所は分からなくても、今治タオルの名前なら知っている」という声も聞くくらい、タオルは今治の代名詞として今や全国に名をはせる存在となっています。その品質と信頼の高さを誇る今治タオルを世に出す上で、欠かせない重要な工程があります。それが「ヘム縫い」です。
ヘム縫いとは、タオルの端っこ、折りたたまれている部分(ヘム)を縫製する仕上げ作業のことです。1枚のサイズに切られたタオル生地を整形し、使用に耐えうる強度を持たせるためには、端を縫う作業が不可欠です。特にヘムは、生地を折り込む都合上、生地の厚さや硬さ、織られ方や見栄えを見極めて縫い方を変える必要があります。そのため、ヘム縫いの工程は完全な機械化の実現が難しく、多くは工業用ミシンを使ったタオル縫製士の手作業で行われます。まさに、職人さんの手によって「今治タオル」のブランドが成立しているのです。

◇今治タオルをもっと世に送り出すために
タオルの生地を織る工程は機械化が進んでいます。高速の織機が開発され、今治のタオルメーカーでも設備投資が行われています。一方でヘム縫いなどの仕上げの工程は、職人さんの技によって成り立っている部分が大きいのですが、人口減少や職人さんの高齢化も加速しており、人財不足が課題となっています。
今治タオルの魅力をもっと世界中の人に知ってもらうためにも、業界では職人さんの技を受け継ぎ、つないでくれる人財を必要としています。そこで、これからの産地を担う新たなタオル縫製士の養成に取り組むことになりました。

■〔あなたも受講してみませんか〕一般の方も受講可能/無料
ータオル縫製士養成講習スタートー
タオル縫製工程の人財不足解消に向けて、今治タオル工業組合では市の支援のもと「タオル縫製士養成講習」を令和5年9月から開始しました。業界の関係者でなくても受講できます。講座では、修了後の業界就職も見据え、求人情報も適宜提供されています。
・月・水・金コース(昼)
毎月計9日開催
10:00~12:00、13:00~15:00
・火・木コース(夜)
奇数月スタートで約18日開催
18:00~20:00
場所:タオル縫製士養成所(旧城東小学校理科室)
申込先:【電話】090-1451-4638(平日9:00~17:00)

◇受講者の声
長いようで短い講座でした。先生に丁寧に教えていただき、とても楽しく学べました。

◇講師 村上さん
想定していた講座計画よりも早く進んで驚きました。縫製士の仕事は感覚や経験が大事な仕事です。体験しながら知ってもらい、好きになってもらう場にできればと思います。

■タオルメーカーで働く職人さんに聞く
ー実際の現場ってどんなところ?ー
初めは先に働いていた人に教えてもらいながら、現場ならではの縫い方を学んでいきました。タオルの生地は生き物みたいで、一枚一枚に癖があります。なので最初は思ったよりも難しいなと感じましたが、経験を積んで、やりながら感覚をつかんできて、仕事の奥深さを感じています。今ではそれを教えられるようになったことが誇らしいです。
縫製士の高齢化が課題だともいわれていますが、逆にいえば年をとっても職人が大事にされるということなので、いつから始めても、長く働けて腕を振るえる職場だと思います。地元今治の人がもっとタオル産業に関わってくれるとうれしいです。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU