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自治体の皆さまへ

市民医学講座 NO.236

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愛媛県今治市

■過敏性腸症候群と腸内細菌
今治市医師会 馬越順子
「お通じ、すっきり出ていますか?」慢性の便秘や下痢・腹部膨満感を自覚され、大腸内視鏡検査など各種検査をしても特に異常がない場合「過敏性腸症候群」という病気を考えます。ストレスなどで腸の蠕動(ぜんどう)運動が過敏になっている状態です。脳と腸は自律神経やホルモンでつながる「脳腸相関」があります。腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)が悪ければ、ストレスへの反応力や免疫抵抗力が低下します。腸内細菌を考えた食生活は、お通じだけでなく、抑うつ症状・疲労感・不眠の改善をも促すことにつながります。まず、規則正しい食生活を。朝食を抜かないことです。また腸内環境として善玉菌・悪玉菌・日和見菌(ひよりみきん)は2:1:7の割合が理想的とされています。乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やしたいものです。乳酸菌と言えばヨーグルトですが、脂肪も含まれており、とり過ぎに気を付けてください。ヨーグルト以外に、みそや納豆など発酵食品もいいです。またビフィズス菌のえさとなるオリゴ糖の摂取がお勧めです。大豆・玉ねぎ・バナナ・りんごなどです。自分の腸内細菌を育てるつもりで日々の食事を摂取してみてはと思います。最近は糖尿病や脂肪肝など一見腸とは関係のないような病態にも腸内細菌叢の乱れが関与していると言われています。
食生活を見直しても腹部症状が改善しない場合、病院を受診し、ご相談ください。また、症状が続いていてまだ検査をしたことがない方は、腸に病気がないか内視鏡検査ができる医療機関への受診も検討ください。

※このコーナーの記事は今治市医師会広報委員会のご協力によるものです。

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