■卒業生に贈る「人権の花」
三崎中学校 人権教育主任 和田学
三崎中学校では、毎年、感謝の気持ちを込めて、卒業式の日に在校生から卒業生へサイネリア(花)をプレゼントします。
サイネリアの花作りは、スクールカウンセラーの梶原ゆかり先生のご指導の下、ゴマ粒程の大きさの種を発芽させるところから始まります。発芽後のお世話は、環境委員会が中心となって進められます。水やりや鉢受け皿の掃除等、花が咲くまで、みんなで精一杯お世話をします。サイネリアの栽培を通じて、生徒たちの心が一つにまとまります。昼休みに黙々と協力しながら活動する姿はとても美しく、先輩たちから受け継いだこの良き伝統を受け継いでいこうとする気持ちが伝わってきます。たくさんの日光が当たるようにたびたび場所替えをしなくてはなりませんが、いつも気が付いた生徒が誰彼なく、進んで机や鉢の移動を手伝ってくれます。
このようにサイネリアの成長を楽しみにしながら、在校生や卒業生は周囲の人々へのありがたみを振り返り、学校全体が感謝の気持ちに包まれます。そして、卒業の日、手間暇かけて大切に育てられた花が卒業生への感謝のメッセージとともに、届けられます。
本校では、このようにサイネリア栽培を通して、全校生徒が「美しい心」を培っています。在校生の思いが込められたこのサイネリアの花は、三崎中学校にとっての「人権の花」です。これからも、この伝統を守っていきたいと考えています。
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