教育Newsでは、伊方町教育委員会の取組や情報、各学校の紹介や教育関係行事等をお知らせします。
■俳句とともに 九町小学校
坪内稔典先生の故郷である九町小学校では、「俳句作り」を教育活動の柱の一つとして全校で取り組んでいます。毎週金曜日の朝、子供たちは俳句に向き合い、五・七・五のリズムに自分の感性を乗せています。小さなタネからやがて美しい花が咲くように、俳句もまずは自分の中にある「言葉のタネ」を見付け、それを丁寧に育てていくことが大切です。
俳句集会では、藤原かよ教育活動指導員から俳句作りのコツを学んだ後、縦割り班に分かれて自作の俳句を紹介し合い、意見を交わしています。この活動を通して、子供たちはお互いの感性を認め合い、刺激し合いながら成長しています。
10月には、親子俳句教室が開催され、俳句作りのコツを学んだ後、親子で吟行を行います。また、PTA教養文化部の主導で、親子で作り上げる文芸集「薫風」も発刊されています。「薫風」は今年度で28号を迎え、長い歴史の中で、親子の絆や地域の文化が大切に継承されてきました。
これらのPTAの取組が認められ、今年度の愛媛県PTA連合研究大会で表彰されることとなりました。学校・地域・家庭が一体となって、俳句を通じた文化の育みが続いています。
俳句作りは、五・七・五のリズムと季語を手掛かりに、ふだんなら見過ごしてしまいそうな小さな出来事に目を向け、言葉にする力を育てます。それは、子供たちが日々成長する姿を家族や地域が温かく見守りながら、大切に育てていく行為に似ています。子供たちが見付けた感性のタネが、俳句という形で花を咲かせるように、私たちもまた、子供たちの成長を支え、豊かな未来へと導いていきたいと思います。
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