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The Strawberry Schooner

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愛媛県伊方町

■ジョンソン アンドリュー・ブレイディ
May Day and Mayday!

英語で5月は“May”と言います。欧米諸国では、5月1日を祝日として祝うところもあります。May Day「メーデー」と呼ばれるこのお祭りは、春の到来を祝うもので、陽光、暖かさ、新しい生命の誕生を祝うものです。このお祭りの起源は、西洋の多くの伝統と同様、古代ローマに遡ります。ローマ人は5月1日に、花と豊穣の女神フローラに捧げるお祭り「フローラリア」を祝いました。

最近では、May Dayを祝うために、家族や友人、近所の人達の家の玄関先に、盛花やお菓子の入ったバスケットを置いていくのです。野原や町の広場にメイポールを立てる場合もあります。メイポールには色鮮やかな細長い布が吊るされます。若い女性たちは、この布を手に取り、輪になって踊りながら、持っている色とりどりの布をメイポールに巻きつけたりほどいたりして、万華鏡のような色彩を表現します。

しかし、「メ-デ-」という言葉にはもう一つ意味があります。Maydayは飛行機の出現とともに誕生した遭難信号の言葉です。その前の遭難信号はSOSで、モ-ルス信号では[ドンドンドン、ツ-ツ-ツ-、ドンドンドン]として簡単に認識できましたが、上空のパイロットにはこれを電報として打ち出すだけの時間がありませんでした。さらに、SOSという文字は無線で話された場合、たとえ英語を母語とする人であっても、一義的に理解することが難しいという問題がありました。

こうして、ラジオでの公式の遭難信号はmaydayに変更されました。このmaydayはフランス語で「助けて」を意味するm‘aiderが英語に音韻変化したものです。MaydayとMay Dayは関係性のない言葉ですが、私の想像の中では結びついています。この2つの同音異義語が、これほど鮮やかに異なるイメ-ジと感情をもたらすことに、私は魅力を感じます。一方は助けを求める必死の訴えであり、もう一方は春の甘美さを表しているからです。

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