■語り継ぐ、災害の記憶。
1月19日、防災意識向上を目的とした語り部講演会がコミカンで行われました。
講師の山縣さんに語っていただいた東日本大震災被災時の経験を紹介します。(一部抜粋)
◆講演 そなえとまちづくり
SAY’S東松島 代表 山縣嘉恵さん
宮城県東松島市で東日本大震災に被災
○みんなで助かりたかった。震災時の「反省」と「後悔」
東日本大震災では経験したことがないほどの大きな揺れに襲われました。なんとか逃げ込んだ小学校にも3・5mの高さまで津波が襲ってきたことで校舎1階が水没し、とても怖かったことを覚えています。この時の記憶は、今でも「反省」や「後悔」の気持ちとともに脳裏に蘇ってきます。
避難場所を複数知っていれば…。
津波対策の訓練をしておけば…。
みんなで助かりたかった…。
この経験を無駄にしないために、現在は地域内外での伝承活動や防災教育に取り組んでいます。
○大切なのは「事前準備」と「地域とのつながり」
私は震災を経て大きな「気づき」も得ました。それは、災害が起こる前にやれることがたくさんあるということです。事前準備の例としては、家庭での家具の固定、防災グッズをコンパクトにまとめること、災害に応じた避難場所の確認、家族内での連絡手段の話し合いなど多岐にわたるため、できることから備えることが大切です。
加えて、災害時には普段からの地域とのつながりも生きてきます。実際の避難所運営では自主防災会の役員任せではなく、全員で協力して乗り越えなければなりません。普段からの挨拶などで顔の見える関係性をつくっていたことが、円滑な避難所運営につながったと今でも思います。
また、避難所では、豊富な生活アイデアや女性特有の悩みのケアなど、女性の視点が活躍する場面が多々ありました。災害現場においても、男女問わず、「自分ごと」として関わることが大切です。
今回のお話が何かの役に立つことを願っています。
■災害に、今日から備える。
災害での被害を抑えるためには、自宅や地域における日頃からの備えが重要です。
命を守るために、今日から災害対策を始めましょう!
◆災害対策の「自分ごと化」
○防災グッズをチェック!
自宅で非常用持出品などを準備する際は、愛媛県が発行している「みきゃんの防災グッズチェックリスト」が便利です。市内では県八幡浜支局や市役所総務課(八幡浜庁舎3階)で配布していますので、ぜひ手に取ってみてください。
○災害のイメージを持つ!
また、実際の災害で起こることを想像することもとても大切です。市職員の研修で取り入れている「避難所運営ゲーム(HUG(ハグ))」は、避難所の出来事や避難者対応をゲーム感覚で疑似体験できるため、避難所運営に関わる可能性のある地域の方にはぜひ体験してもらいたいです。HUG(ハグ)を地域などで行いたい場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。
命を守るためには、災害対策を少しずつ「自分ごと化」していくことが大切です。今日、できることから始めてみましょう。
■始めよう、ローリングストック!
大規模災害時は、水道・ガス・電気などの復旧にかなりの日にちがかかるため、家庭備蓄は7日分用意することが推奨されています。下の図を参考に、日常生活に災害対策を取り入れてみましょう!
■地域で守る、共助の仕組み!
○自主防災会(防災士)
自主防災会は各地区の防災士を中心に結成されている組織です。災害に備えるために、普段から応急手当訓練や地域の防災訓練を企画・実施しています。
○消防団消
防団員は特別職の地方公務員(非常勤、報酬あり)で、会社員・自営業など、幅広い職種の方が活動しています。火災を含むさまざまな災害に対し、地域に密着して活動する組織です。
問合せ:総務課 危機管理・原子力対策室
【電話】22-5997
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