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自治体の皆さまへ

令和6年能登半島地震 被災地で見た光景

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愛媛県西条市

元日に発生し、石川県能登地方を中心に大きな被害をもたらした令和6年能登半島地震。被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。被災地支援のため、当市からは3人の職員を派遣しました。1月16日から23日までの間、輪島市で避難所運営の支援にあたった3人に、被災地の現状や今回の経験を通しての皆さんへのメッセージを聞きました。
■言葉を失う光景が目の前に
▽被災地を見た第一印象は。
輪島市内に入って、倒壊した家屋や亀裂の入った道路を目の当たりにして、あまりにもひどい光景に、はじめは実感が湧きませんでした。テレビのニュースで見るのと、実際に足を運んで見るのとでは、あまりにも違いすぎる。これが住み慣れた思い入れのある自分たちのまちだったら…。被災者の方の心情を思うと、言葉が出ませんでした。

▽どのような支援業務を。
私たちは、一次避難所となっている輪島地方合同庁舎で避難所運営の支援を行いました。津波から逃げようと避難してきて、そのまま滞在する方が多く、約120人が避難していました。私たちが到着したのは発災2週間後だったので、人数は少し減っていたと思います。24時間交代で、食事の配膳や日々の給水の支援、物資の受け入れなどの業務に当たりました。避難者の方からの要望・相談などは、現地の職員や自治会長と協力しながら対応していました。

▽避難所の中の様子は。
建物の中といっても空調は効いておらず、夜はマイナス2℃まで冷え込みました。皆さん毛布を何枚も重ねて寒さをしのいでいましたが、中には体調を崩してしまう人も。お風呂は基本的にシャワーで、みんなが入れるよう時間が決められていて、急いで入らないといけませんでした。外には簡易トイレが設置されていましたが、人の気配が気になったり、風で倒れることがあったりと気兼ねなく使える状況ではありませんでした。また世帯を分ける仕切りが足りておらず、プライバシーが確保できていない状況も見受けられました。

■被災者に触れて感じた、人のつながりの大切さ
▽被災者の方とはどんな会話を。
さまざまな年代の方が一緒に過ごしているため、消灯・起床時間などの違いで意見が出ることはありました。しかし、意外にも被災者の方から悲痛な言葉を聞くことは少なかったです。明るく前を向いている方が多い印象でした。理由を聞いてみると、「前を向いていないと気持ちが暗くなっちゃうから」とのこと。今後のことを考えながら、ポジティブに振る舞われていました。それでも、被災者同士の会話では、潰れた家のことや身近な人が亡くなったという話も聞こえてきて、辛い現実に直面されていることを実感させられました。

▽西条市民へのメッセージを。
日頃の備えが何より肝心だと身をもって感じました。発災直後は慌ててしまい、取るべき行動がなかなか取れないもの。いざ何か起きても、自身や家族の行動マニュアルを決めておいたり、数日分でいいので必要最低限の物資を準備しておくだけで、初動の早さや心身の負担感は大きく違うと思います。
また、地震のような非常時には特に、身近な人とのつながりが大切になってきます。ご近所でも、職場でも、趣味仲間でもいい。誰か気に掛けてくれる人がいれば、助かる命も増えると思います。実際に、地元の人に詳しい自治会長が、発災後見掛けない人に気付いて、捜索し助け出せたことがあったと聞きました。困ったときに、お互いに助け合える関係を普段から築いていただきたいです。
今回の災害を「自分ごと」として捉え、普段からできることを今一度考えてみてください。

■義援金募金箱を設置しています
皆さんの温かいご協力をお願いします。
集まった義援金は、日本赤十字社に送金します。(令和6年12月20日(金)まで)
募金箱設置場所:西条市庁舎1階、西部支所1階、丹原・小松サービスセンター1階、各公民館、市内各図書館
※物資は取り扱いできません

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