令和6年度西条市施政方針(1)

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■次代へ繋ぐ、未来(あす)へ繋ぐ
市議会3月定例会で、市長が新年度の市政運営の考え方などを表明しました。その概要を紹介します。

西条市長　玉井敏久

▽一歩ずつ確実に歩みを進めてきた昨年度
令和5年度は、持続可能なまちづくりに向けて、一歩ずつ確実に歩みを進めることができるよう、「StepbyStep」をキャッチフレーズに、「持続可能都市西条2050」の実現に向け、二つの方針を柱に種々の施策を推進してきました。
一つ目の「持続可能な西条市の実現に向けた事業の本格化」については、公民連携による「共助」の枠組み形成の推進主体となる西条市SDGs推進協議会を中心に、LOVESAIJOプラットフォームを生かしたまちづくりの基本的な仕組みを構築し、「持続可能都市西条2050」の実現に向け、取り組んできました。
二つ目の「中長期的な展望を見越した抜本的な経営改革への着手」については、昨年8月、こども家庭庁を訪問し、出生時における手続きのDX化を紹介しました。この取り組みは、これまで複数の窓口を訪れ、何枚もの申請用紙への記入が必要だった出生時の手続きを、タブレット端末を使い一つの窓口で完結させるもので、出産直後の保護者の負担軽減、当市が目指す「SDGs×DX」の推進につなげたいと考えています。
以上の施策に加え、「災害に強いまちづくり」を目指して、防災対応力の向上にも努めます。今後30年以内に高い確率で発生が予想される南海トラフ巨大地震や全国で頻発・激甚化している自然災害、新型コロナウイルスをはじめとする大規模感染などあらゆる危機事象に対応できるよう、積極的に防災・減災対策に取り組みます。

▽これまでの取り組みの集大成
令和6年の干支は、「甲辰(きのえたつ)」です。「甲」は物事の始まり、成長を意味し、「辰」はいろいろなものが整って勢いが増す、活気づく市議会3月定例会で、市長が新年度の市政運営の考え方などを表明しました。その概要を紹介します。という意味があります。この組み合わせから、物事が芽吹き、姿を整え、成長して縁起の良い年になるといわれています。種をまき、水をやり、堆肥をまいて、これまで育ててきた施策・事業を成長させ、花を咲かせることができるよう、令和6年度は「次代に繋ぐ、未来(あす)へ繋ぐ」を市政のキャッチフレーズとして掲げ、「持続可能都市西条2050」の実現に向けて、覚悟を持って各種施策に取り組んでいきます。

【主要事業】
[1]～[7]の分野で令和6年度に行う主な事業を紹介します

○〈[1]福祉〉健康づくりの推進
がん患者やその家族が安心して日常生活を送れるよう、西条市がん対策推進条例を基に、総合的かつ一体的ながん対策を推進します。

○〈[1]福祉〉福祉の充実
高血圧症などの重症化リスクの高い方に対し、保健指導など予防プログラムの新たな実施により、健康増進および介護予防に取り組みます。

○〈[1]福祉〉子育て環境の充実
令和6年度から子ども医療費の無償化の対象を、中学3年生から高校生世代まで拡大。子どもの健康維持と子育て世帯の負担軽減を図ります。

○〈[1]福祉〉子育て環境の充実
紙おむつの定額利用(サブスクリプション)サービス導入施設への一部助成や地域人材の活用など、保育士の働きやすい職場環境を整備します。

○〈[1]福祉〉医療体制の充実
医療関係者と行政が当市の地域医療における課題意識を共有し、克服すべき課題となる医師や救急医療体制の確保・医療の質の向上を目指します。

○〈[2]自然〉共生水資源の保全
地下水の将来ビジョンや目標の達成を念頭に置き、地下水の調査やモニタリングなどの活動を実施し、地下水の保全や適正な管理に努めます。

令和6年度の予算編成は、引き続き歳入水準に見合った歳出構造への転換に向けた「歳出改革」に取り組む一方で、「持続可能なまち西条」の実現に向けた各種施策について、積極的な予算措置を行いました。

●[1]健やかに生き生きと暮らせる福祉のまちづくり
▽緊急性のある施設や備品の修繕および改修を順次実施
▽公営プールを含めた全体的な体育施設の縮充を検討
▽障がい者が自立した日常生活を送れる環境づくりに努める
▽木に親しめる子育て環境の整備
▽産前産後ヘルパー派遣事業について、子どもの対象年齢などの拡充や若年出産世帯への育児用品購入の補助を実施

●[2]豊かな自然と共生するまちづくり
▽環境保全のため、合併処理浄化槽設置費などの補助を拡充
▽地域の脱炭素化に向けて、「ゼロカーボンシティ」(2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロ)を目指し、さまざまな施策を推進
▽雨水ポンプ場や幹線水路の整備など中心市街地の浸水対策を実施