■一般質問
◆山本博士議員(つづき)
◇小学校の通学カバンについて
《問》小学校において、通学用リュックサックを推奨する考えはないか。
《答》ランドセルは非常に高額であり、家計が圧迫されることも考えられる。しかし、子供の成長の大きな節目である小学校入学にあたり、ランドセルを購入し、それを背負う子供の姿を見ることが、家族や親族の皆さんの喜びになっている家庭もあるのでと思う。
鬼北町内の小学校においては、生活の決まり等で「ランドセル」を指定している学校は、愛治小学校1校だけで、推奨している学校は、好藤小学校と日吉小学校の2校である。残りの3校は、「生活の決まり等」の中に、通学カバンに関する記載をしておらず、学校としては通学カバンの指定はしていないが、そのうち、泉小学校では、新入学児童保護者説明会時に、ランドセル以外の通学カバンとして、リュック型の通学カバン「セーフティーランド」を紹介している。
学校の生徒指導の指針となる、文部科学省の生徒指導提要では、「校則は最終的には校長により適切に判断される事柄だが、児童生徒や保護者等の学校関係者からの意見を聴取した上で、定めていくことが望ましい」とされており、さらに、「校則の見直しに当たっては、児童会・生徒会や保護者会といった場において、確認したり、議論したりする機会を設けるなど、絶えず積極的に見直しを行っていくことが求められる」と明記されている。小学校では「校則」と言わず、「生活の決まり等」と言うが、教職員だけでなく、児童生徒や保護者とともに毎年度検討し、変更する場合には、児童会や生徒会、PTA役員会、PTA総会等で協議・決定することとしているので、通学カバンについても、同様の経緯をたどり決定されることになる。
議員ご指摘のとおり、ランドセルは高額なものであり、家計にとって大きな負担となると考えられるが、本町では、「すくすく鬼北っ子応援給付金」として、小学校入学時、児童一人につき10万円を交付しているので、その交付金を活用していただくこともできるのではないかと考えている。
なお、通学カバンについては、各学校で検討することではあるが、教育委員会として、校長会等において、各学校で協議・検討するよう要請したい。
◇鬼北町分担金徴収条例について
《答》農業用用排水路の老朽化による修繕・改修工事については、鬼北町分担金徴収条例の事業種別ごとに、分担金の賦課基準を定めており、国庫補助事業に採択になれば、補助対象額の5%、県補助事業に採択になれば、補助対象額の20%、町単独事業であれば、補助対象額の35%と規定している。この賦課基準は、災害等による農地等の維持管理及び農業を取り巻く環境の変化による農家の経済的負担を軽減するため、令和2年4月1日に、町単独事業のみ、補助対象事業費の50%から35%に引下げを行った。
担当課で、県内の状況を調査したところ、県内市町の農業用用排水路に係る市町単独事業の受益者分担金は、最も低い上島町の0%から、最も高い松前町の65%まで、様々な賦課基準になっており、本町の賦課基準は、県内の市町では、平均よりも若干高い負担割合となっている。
市町の賦課基準の違いは、それぞれの自治体の農地の利用状況の違い、農地・農業用施設の受益と公共性のとらえ方の相違等によるものだと考えているが、本町は、受益者の方々に事業費の3分の1程度の負担をしていただき、施設の維持・管理を行うという考え方に基づいて、現在の賦課基準を定めた。
農業に係る資材等経費の高騰や農家の高齢化などにより、一部の農家への負担が増加していることは承知しているが、その一方で、町内には、その負担を出来るだけ少なくしようと、事務的、時間的に労力のかかる多面的機能支払交付金事業や中山間地域等直接支払交付金事業を活用して、計画的に改修工事を実施している地域もある。このような様々な状況や、県内他市町の状況などを考慮し、農地・農業用施設を維持・管理する上で、受益者の負担はどの程度が適当なのか、今一度検討を行っていく。
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