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【今月の特集】未来へ平和をつなごう 5月14日を「なごや平和の日」に制定しました(2)

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愛知県名古屋市

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■特別座談会
戦争経験者の岩崎健弥(いわさきけんや)さんwith東邦高等学校 生徒会
《未来を築く若者たちへ-戦争と平和の願いを語り継ぐ-》
・岩崎健弥さん
元中日新聞記者。83歳。現在、全国空襲被害者連絡協議会の役員を務め、全国で戦争の被害を伝えている。

・実際のサイレン音に耳を傾ける岩崎さんと高校生

▽戦争が終わっても忘れることのないサイレン音の恐怖
戦争を経験した当時、私は4歳でした。街を火の海にする焼夷弾(しょういだん)を落としていくB29の飛行音。空襲警報のサイレン音。家族で飛び起き、防空頭巾を被り、暗い夜に細い山道を登って木陰の中に逃げ込みました。「爆弾が落ちるかもしれないぞ」という叫び声に恐怖したのを覚えています。3回ほど、このような経験をしました。戦争が終わって、いつだったか近所で火事があったときにサイレン音を聞きました。鳥肌が立ち、体が硬直しました。声も出せない、心臓に悪いサイレン音がずっと頭の中で鳴り響く。あの時の怖さを私は一生忘れません。

・空襲を受ける三菱重工業名古屋発動機製作所(東区)アメリカ軍撮影(提供:中日新聞社)

▽戦争を始めるのも終わらせるのも人間。おかしいことは「おかしい」と声をあげよう
今でも世界で戦争が起こっているでしょう。戦争は国が勝手に始めることかもしれないけれど、平和を願い、私たちがおかしいことは「おかしい」と声をあげないといけないんです。若い皆さんに伝えたいことは、「相手の身になって考えること」「見て見ぬふりをしないこと」。自分が生活の主人公で、どこで戦争が起きようが、それは自分たちの問題だと捉える。戦争を自分事として考えられる人が増えれば、戦争を繰り返さない力になると思います。

・市中心部(中村区)焼け跡にたちこめる灰と煙(提供:中日新聞社)

▽平和とは命をつないでいくこと
自分が周りに助けられながら、社会の中で生きてきた環境を、次の世代に残してバトンタッチしていく。人として生き続けられる環境を守っていくために、自分たちに何ができるかを考えて行動することが、平和そのものなんじゃないかと思います。

朝起きて、顔を洗って、学校や仕事に行って、帰ってきて風呂に入り、飯を食べる。当たり前の生活が当たり前にできることが、いかに大切なことか。期待していますよ。私からの若い皆さんへのメッセージだね。

《座談会を終えて》
▽世界中に友だちを作り、友好的な関係を
私は今、世界中の学生と交流し、友好的な関係を築いています。この関係作りをずっと続けていくことが大切だと思っています。国や文化の違いで傷付け合うのではなく、互いを認め合う世界になってほしいと願います。
(3年生 高橋さん)

▽戦争の怖さを肌で感じる
実際の空襲のサイレン音を聞いて、当時の状況をリアルに想像でき、恐怖を感じました。
サイレン音を通じて当時を想像することで、そこにいない私たちが戦争の恐ろしさを体感する良い機会になりました。
(2年生 青木さん)

▽戦争や平和について周りと語り合おう
周りの友だちと、戦争や平和について話すことなんて滅多にありません。でも、世界中で争いが起きている今、この現状は良くないと思っています。戦争の怖さを周りに伝え、平和について考えてもらう活動に取り組んでいきたいです。
(2年生 柴崎さん)

▽平和をつないでいく人に
「平和とは命をつないでいくこと」という言葉が印象に残りました。これからは戦争の事実を学ぶだけでなく、現代が直面する課題を乗り越えた平和な社会を作っていくために、学び、行動していくことが大切だと思いました。
(2年生 柴山さん)

■共通事項
問合せ:総務局総合調整課
【電話】052-972-2223【FAX】052-972-4112

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