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自治体の皆さまへ

学校現場の昔と今に迫る(5)

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愛知県大府市

■学校現場にもICTの力を
現在、1人1台スマホを持つ時代。
いつでもどこでも情報が収集できるスマホの普及は、私たちのライフスタイルを激変させました。
それは、子どもたちが学ぶ学校にとっても例外ではありません。
ここでは、学校現場でのICTの活用について触れます。

◆technology
≪ICT機器を使った授業が日常化≫
昔は、教員が黒板にチョークで文字を書き、子どもたちがそれをノートに写すことが一般的でした。しかし、現在の教室内にはICT機器がたくさん。教室には電子黒板、子どもたちの机にはタブレット端末が置いてあります。
写真の授業は、栄養教諭から学ぶ食育の授業。全ての授業ではありませんが、どの教科の授業でも、教員は電子黒板を使い、子どもたちはタブレット端末を活用しています。さらに、宿題もタブレット端末で出すことがあります。昔は、教員が宿題の確認を紙で行っていましたが、今は、タブレット端末を活用して、自動チェックができています。

○意見の共有が簡単にできます
資料を子どもたちのタブレットにデータで送ることで、それぞれ近いところで見たり、確認できたりします。さらに、授業支援システムにより、意見の共有が簡単にできることも大きなメリットです。
今の子どもたちにとって、タブレットは身近な存在なので、文字をキーボードで打つのも速く驚きます。黒板の文字を写す時間が減るので、その子なりの自立と社会参加ができるよう、授業に集中することができることもいいですね。
栄養教諭 谷山永里子先生

◆Digital
≪デジタル教科書の活用に向けた実証事業が始動≫
国が実施する「学習用デジタル教科書実証事業」に参加し、一人一人のタブレット端末内にあるデジタル教科書(英語・数学)を活用した授業も始まっています。この教科書のおかげで、タブレット端末を活用し、自宅で効率的に自主学習ができます。近い将来、登下校で使うかばんの中から紙の教科書が消える日が訪れるのかもしれません。

◆programming
≪必修化されたプログラミング教育の実践≫
市は、令和2年度から小学校で必修化されたプログラミング教育を実践していく上で、必要な知識・指導案・年間計画などをまとめた指導手引書「FUN!プログラミング」を発刊しました。この手引書をもとに、全小学校で共通意識を持った授業を実践しています。

◆Application
≪学校情報連絡アプリで事務改善≫
昔は、帰りの会などで、教員が子どもたちに保護者宛ての手紙を配布していました。そんな光景も、今は減少傾向にあります。市は、令和4年10月、学校と保護者との連絡をサポートする「学校情報連絡アプリ」を導入しました。学校からの連絡や、イベントのチラシなどは、このアプリを通して保護者にお知らせしています。
さらに、学校への欠席連絡をアプリから行うことができるため、朝の忙しい時間に電話連絡が不要になる上、正確に欠席連絡が伝わり、保護者や学校の負担軽減が図られています。
配布書類を電子データで配信するので、紙の使用量を削減するとともに、教員が行っていた印刷業務の負担軽減にもつながっています。

■学校現場にも地域の力を
学校に関わるのは、教員だけではありません。
子どもたちの健やかな成長のため、地域の方をはじめ、多くの皆さんの協力により、学校は成り立っています。
ここでは、縁の下の力持ちとして学校現場を支える方について触れます。

◆子どもたちの絶対的な味方
≪スクールソーシャルワーカー≫
いじめや暴力行為などの問題行動を起こす子どもたちの背景には、心の問題だけでなく、家庭・生活環境も関わっていると考えられます。そういった複雑に絡まる問題の解決を学校のみで目指すのは、簡単ではありません。
スクールソーシャルワーカーは、社会福祉士・精神保健福祉士などの資格や教育・福祉の活動経験を持ち、子どもたちを取り巻く環境へ働き掛けたり、関係機関などとの連携・調整を行ったりします。市は、一人一人が抱える多様で複雑な背景を適切に把握し、きめ細かな支援をするため、令和5年度からスクールソーシャルワーカーを1人増員し、2人体制にしています。

○先生と連携しながら手厚くサポート
その子なりの自立と社会参加ができるよう、授業に集中することができることもいいですね。まずは心の中の素直な気持ちを打ち明けてもらえる関係作りを心掛けています。市は、社会的・福祉的資源をたくさん持っています。その子の困り感を把握し、専門機関などと連携して支援を行います。今まで学校の先生だけで頑張ろうとしてきたところに、福祉的視点を持ち、協働することで、手厚く子どもたちのサポートができるよう考えています。
スクールソーシャルワーカー 丹羽弘菜さん

○多面的に把握できます
スクールソーシャルワーカーは、子どもの内に秘めている思いや悩みなどを、表情や仕草から読み取り、いろいろ聞き出してくれます。その子に対する見方が一つだけではなく、多面的に見ることができ、今後の支援や指導に生かすことができます。教員だけではなかなか把握できないことも知ることができ、子どもたちへのアプローチの仕方も一緒に考えることができるので、とても助かります。
石ケ瀬小学校 蟹江陽太先生

◆子どもたちの技術向上に貢献
≪部活動指導員≫
部活動指導員は、競技・指導についての専門的な知識・技能を持ち、顧問の代わりに実技や傷害予防の指導から大会などへの引率までを行うことができます。学校や顧問と連携しながら、部活動の質的向上を図る新しい時代の指導スタッフと言えます。現在、市内には、19人の部活動指導員が活躍しています。

○技術も作法も丁寧に指導しています
息子が大府西中学校で剣道をしていたので、よく部活動の様子を見に来ていました。その他にも、大府西中学校のPTA会長をやっていたり、親父隊として活動していたりと大府西中学校にはご縁があり、ぜひ剣道部の技術の向上に貢献したいと思い、令和2年度から部活動指導員として活動してきました。
大府西中学校の剣道部は、全員が初心者なので、一から教える楽しさがあります。剣道は、礼で始まり、礼で終わる。剣道の技術面はもちろんのこと、剣道を通して礼儀作法の大切さを教えています。部
活動指導員 麦田達弘さん

○技術の向上が実感できます
学校以外の場所で練習をする時に、いろいろな人から「麦田先生は良い指導者だから、麦田先生に指導してもらっている大府西中学校がうらやましい」と言われます。実際に、麦田先生は、一人一人の良いところは伸ばし、悪いところは的確にアドバイスをしてくださります。
大府西中学校剣道部 部長 加藤虎助さん

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