市民レポーターの皆さんが、市内のさまざまな場所に出かけて、市民ならではの視点から小牧の魅力や身近な話題について取材した様子を、毎月紹介していくコーナーです!
〔REPORT 227〕
■外国の人と支え合い共に生活できる市を目指して
小牧市は、人口約15万人のうち、約1万人の外国籍の市民がいます。1番多い国はブラジルで、次いでベトナムと続き、最近は約60カ国の外国の人たちがいるそうです。外国の人たちの支援や共に生きていくことについて、市民生活部多文化共生推進室の堀田正二室長に話を聞きました。
多文化共生推進室では、外国人市民からの相談業務、情報発信、小牧市国際交流協会(KIA)の活動支援が大きな柱。
来庁する外国の人に対して、以前はポケトーク(翻訳機)を利用していましたが、長い会話の翻訳に不向きなことや難しい言葉に対応していないことなどから、昨年度から遠隔通訳サービスを多文化共生推進室に試験導入し、今では相談の多い部署や支所でも活用しています。さまざまな形で、外国の人が生活しやすい環境を整えています。
▽相談窓口での対応
通訳としてスペイン語と英語を担当する桑垣ミッシェルさん、今年4月から働き始めたベトナム語を担当するトゥイさん、ポルトガル語を担当する坂本佳織さん。3人とも言葉だけでなく、文化や風習も理解しているだけに相談に来る人の立場になって話をすることもできます。最近では、ブラジルから来た人たちの相談は年金や介護などが多く、ベトナムの人からは子育て、保育園などの相談が多いほか、健康保険や税金など日本の制度についても問合せが多数あるそうで、アドバイスをしたり、必要な部署を紹介したりしています。
▽共に生活できる環境を
小牧だけではなく日本が少子化で労働力不足になるため、将来的には外国の人の力が必要になります。そのためには、まず、日本人が『外国人』に対する差別意識をなくし、コミュニケーションを心がけることが大切です。
「外国にルーツを持つ子どもたちに日本語を教えているボランティア団体は市内に複数ありますが、大人に日本語を教える所は少ない状況です。きちんとしたカリキュラムに則って日本語を教える仕組みができるといい。そして、日本に来る人には、出稼ぎであっても、何か夢を持って、日本の文化に触れながら生活してもらえることを願っています」と話すのは、多文化共生推進室の堀田室長です。
多文化共生と聞くと難しいイメージですが、文化を知ったり、挨拶したりと、小さなことから壁をなくしていけたらよいですね。
▽令和6年1月18日(木)に外国人住民の施策や活動に取り組む自治体の関係者が集まる「外国人集住都市会議」が小牧市で開催されます。詳しくは今号12ページを確認してください。
▽編集後記
かおりん
奥が深い多文化共生の堀田さんのお話に感銘を受けたと同時に、色々な国の方々と共生して生活していくことがとても大事だということを知りました。まずは第一歩としてコミュニケーションをとることから始めたいと思います。
▽今回の取材先
多文化共生推進室
場所:小牧市役所本庁舎2階
【電話】:39・6527
〔REPORT 228〕
■夢をかなえるキッチンカー
ここ数年、イベント会場はもちろん、街中や店舗前などいろいろな所で見かけるのがキッチンカー。今までは屋外で食べられなかったメニューに舌鼓を打てるのも、キッチンカーがあってこそ。キッチンカーを製造販売するプロセスファースト・代表井本さんに話を聞いてきました。
元々、低糖質スイーツの製造、販売を事業とし、その宣伝・販売のためにキッチンカーを使ったことがきっかけでキッチンカーの製造を始めたのがコロナ禍以前の5年前。
キッチンカーの製造は、専門的な事業として確立されていないことに目を付け、キッチンカーの製造・カスタマイズの仕事を立ち上げました。
販売は中古車販売会社などにほぼ任せ、製造に特化することで工場の回転や作業効率を上げ、コストダウンや納期短縮に繋げました。
トラックをベースに強度計算から自社で行うことで、自由度も高くし細かな要求にも対応しています。販売するだけでなく、陸運局への申請なども全て対応していて、ハードからソフトまでお任せなのがスゴイ。
さらに、使う側としてイベントへの出店、また常設をすることで「使う側の目線」を自らが体験したり、同じ出店者から意見を聞いたりして、より売れる、使い勝手のよいキッチンカーを作る参考にするなど情報と企画、制作をリンクさせ、パワーアップしてきました。
▽きめ細やかなサービス
流れ作業のようにキッチンカーを製造するのとは反対に、サービスやアドバイスは細やか。キッチンカーが届いたらすぐに事業が始められるよう保健所への申請(愛知県内のみ対応)、冷蔵庫から厨房機器、のぼり、メニュー、ポスターに至るまで対応しています。食材販売や余剰の買取りまでも行っています。
▽井本さんの思い
小牧生まれ、小牧育ちの井本さん。友人と「小牧をよくするためには…と、議論をする」ほど小牧を愛しています。
井本さんにとって、キッチンカーを販売するということが、ただ車を売るのではなく、だれもが気軽にやりたいことができるように、無事に商売を始められるまでを見届ける「個人事業主の独立支援」だと考えています。「キッチンカーは、店舗を借りたりするより、手軽に商売を始められます。
副業として出店している人もいます。でも、とても大変です。しかし、苦労して厳しさを知り、それがうまくいったときの大きな喜びを味わってもらいたい。『夢をかなえてもらいたい』ですね」と話します。
リースやレンタルにも対応しているそうです。
▽編集後記
ヤンメイ
より良いものを生み出すためにフィードバックを欠かさないそう。今回の取材もその対象だとか。
何事も日々の積み重ねが大事なのだと思い知ると共にその姿勢に感服しました。
▽今回の取材先
プロセスファースト
住所:三ツ渕1569・3
【電話】050・3554・0568
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