■REPORT 2
◆使った油は環境のためにリサイクル
みなさんは、天ぷらなどで使い終わった油(廃油)をどうしていますか。今回取材した中部エコバイオは、天ぷらなどで使った油を集めて再生している会社です。どのようにリサイクルし、エネルギーに変えているのか話を聞いてきました。
中部エコバイオは廃油を家庭、ショッピングモールのフードコート、デイサービスの施設などから回収します。愛知県内の回収量は約70から80キロリットルで、関西なども含めると130キロリットルになります。
油は1リットル5円で買い取ります。油の回収は約15年前から始めています。回収油で作ったチェンソーオイルは土壌汚染を防ぐことができ、また、回収油でつくったB5軽油をトラックの燃料に使っています。リサイクルすることで捨てる油を減らすことができます。皆さんも油のリサイクルに協力しませんか。
▽環境にやさしい取組
中部エコバイオは、ある計画を進めています。
まず、篠島・日間賀島で廃食油を回収して、中部エコバイオがチェンソーオイルに精製。根羽村で、チェンソーを使うとき、そのオイルを使うプロジェクトです。チェンソーで木を切るときに飛び散る油が環境にやさしいものになります。これで、川から流れる水の汚染を防ぎます。
他にも、廃食油をリサイクルして作ったエコクレヨンがあります。赤ちゃんがなめても、描いてるとき落としても大丈夫な、硬くて描きやすい安全安心のエコクレヨンです。
▽世界初の船用燃料
2023年11月1日に廃油を燃料とした世界初の船の運航に成功しました。商船三井と協力して、廃食油を直接重油に混合したバイオ燃料を使って運航しました。
このバイオ燃料は国内の植物脂由来の廃食油を船用燃料用として直接重油と混合した燃料で、船用燃料として使用するのは国内初の取組になります。
小牧にこのような循環型社会、SDGsを実践しているすごい会社があることを多くの市民の皆さんに知ってもらい、応援できたらいいですね。
◇今回の取材先
中部エコバイオ合同会社
場所:本庄白池 838-1
【電話】54-2751
■取材の裏側!
7月23日午前、取材が行われました。代表の上浜さんの挨拶の後、会社内をまわり、説明を受けながら写真を撮ったり、メモを取ったりしました。事務所では、会社の取組などを聞き、子どもたちはたくさんの質問をしていました。
・家庭から回収したペットボトルは、ひとつずつキャップを外し、ドラム缶に集められます。普段は、障がい者の就労支援で行われています。今回は子どもたちも体験しました。ドラム缶の中には網があり、揚げ物で出たカスなどが入らないように工夫されています。
・積み上げられた廃油タンクの説明を受ける子どもたち。写真とメモを取る担当に分かれて取材。ゆうに背の丈を越える高さに驚くシーンも。
・上手に写真は撮れているのか、不安もありますが…。
・木材を圧縮して出る黒い油を撮影しています。現在、再利用する方法を研究しているそうです。
・廃油が精製されるそれぞれの過程
・事務所内では、SDGsや循環型社会などに取り組んでいる実例にたくさんの質問が集まりました。教科書にはない生の声に興味を示してくれました。
※詳しくは本紙7ページをご覧ください。
◆取材をお願いしました
代表社員 上浜 諒さん
事業部長 小松 国夫さん
子どもたちがいっぱい質問してくれたことに驚きました。できればSDGsなどの活動を広めてもらいたいです。「やりたい!」という気持ちが伝わってきて、楽しい取材でした。
◆私たちが取材に行ってきました
▽木下 古都音 (小牧南小学校6年)
レポーターをやって思ったことは、文を書くときに要約していくことを考えることが難しかったです。見学に行ったときに思ったことは、みんな集中していて良かったと思いました。
▽西城 純恋 (桃ケ丘小学校6年)
バイオディーゼル、チェンソーオイル、エコクレヨンなど知らなかったことをたくさん学びました。廃油からできた油が船やダンプカーの燃料になることも分かりました。
▽田口 絢音 (味岡小学校6年)
いつもは読むだけの記事を自分でつくるなんて、いざやってみると難しかったけれど、油一つにもいろいろな種類があって面白かったです。
▽西城 葵 (味岡小学校5年)
レポーターをやってみて、初めて取材をし、いろいろ大変なことがあると分かりました。中部エコバイオの思いや願いなどを知り、素敵な会社だと分かりました。
▽野瀬田 隼輔 (小牧原小学校5年)
廃油がリサイクルされ乗り物の燃料に使われていることにびっくりしました。一番びっくりしたのはクレヨンになっていたことです。レポーターをしてみて、取材は緊張したけれど、楽しかったです。
※詳しくは本紙6ページから7ページ、またはPDF版をご覧ください。
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