食べる、飲み込む、話すなど、人にとって重要な役割を担っている歯と口。歯と口の健康は、全身の健康に深く関係しています。
市では、乳幼児期から高齢期までの歯と口の健康づくりを目的として、歯科健診や歯科相談など、さまざまな歯科保健事業を実施しています。
歯と口の健康づくりに関する理解を深め、正しい知識を持って、歯科疾患の予防に努めていきましょう。
6月4日〜10日は「歯と口の健康週間」です。
生涯にわたり、皆さん一人ひとりが健康で生き生きとした生活を送ることができるよう、今一度、お口のことについて考えてみませんか?
■歯を失う原因 第1位 歯周病
歯周病は日本人の約8割に該当するといわれています。40歳代の人でも愛知県では約50%、市では64%の人が歯周炎に罹っています。
歯周病の怖いところは、「歯を失う」ということだけではありません。歯周病菌が血液を介して全身をめぐり、心疾患や糖尿病、認知症などの「全身疾患」にも影響を及ぼすと言われています。歯周病を予防することが、全身の生活習慣病を予防することにつながります。
▽歯周病が悪化すると…
・早産・低出生体重児
・糖尿病
・心疾患
・脳血管疾患
・認知症
■オーラルフレイルを知っていますか?
オーラルフレイルとは、口の機能の健常な状態と機能低下との間にある状態です。
固い食べ物が噛めなくなったり、滑舌が悪くなるなど、口まわりの『わずかな衰え』が積み重なるとオーラルフレイルとなります。オーラルフレイルになると、将来のフレイル(加齢に伴い体や心のはたらき、社会的つながりが弱くなる状態)・要介護認定・死亡の各リスクが高くなるということがわかっています。
あなたも、下のチェック項目で確認しましょう!
「あなたのお口は健口ですか?」
・歯の本数が少ない (19本以下)
・半年前と比べて、固いものが食べにくくなった
・お茶や汁物でむせることがある
・口の渇きが気になる
・滑舌が悪いときがある
↓
5項目のうち、2つ以上あてはまると「オーラルフレイル」が疑われます。
◇安心してください!
むし歯、歯周病、オーラルフレイルは予防できます。
※詳しくは本紙5ページまたはPDF版をご覧ください。
■お口の健康を保つ! わたしたちができる 3つのポイント
(1)やってみよう、正しいセルフケア
口腔内を清潔に保つことで、インフルエンザや誤嚥性肺炎などの感染症も防ぐことができると言われています。
○歯ブラシはえんぴつ持ち
無駄な力が入らず、細かく動かすことができます。
○ピタコチョ磨き
歯と歯肉の境目に垂直にピタッと当てて横に細かくコチョコチョ動かします。
○みがく順番を決める
みがき残しが少なくなります。
○歯と歯の間はフロス・歯間ブラシ
歯ブラシのみでは歯垢除去率は60%程度ですが、フロスや歯間ブラシを使用すると、90%近くまで除去率がUPします。
○歯ブラシの交換目安は月に1回
毛先の開いてしまった歯ブラシでは、どれだけ磨いても歯垢は落ちません。
(2)やってみよう、お口の体操
お口の筋力低下を防ぐだけでなく、唾液の分泌も促進します。継続して行うことで「ほうれい線が目立たなくなった」「化粧ノリが良くなった」なんて人も!!
■Let’s Try!
・1セット10回
・1日3セット目安
◆「あいうべ体操」
○口を大きく開く…「あー」
○口を大きく横に開く…「いー」
○唇を前に突き出す…「うー」
○舌を突き出し下に伸ばす…「ベー」
◆「早口言葉」
○初級編
・隣の客はよく柿食う客だ
・赤巻紙 青巻紙 黄巻紙
○中級編
・かえるぴょこぴょこ みぴょこぴょこ あわせてぴょこぴょこ むぴょこぴょこ
・バナナの謎はまだ謎なのだぞ
○上級編
・キツツキ 木突き中 きつく木に頭突きし 傷つき気絶し 木突き 続けられず
・七生麦 七生米 七生卵
※詳しくは本紙6ページまたはPDF版をご覧ください。
(3)定期的な歯科健診+クリーニング
「歯医者に行くのは歯が痛くなってから…」そんな風に思っていませんか?
歯を失う原因の大部分を占めるむし歯や歯周病は、初期の段階ではほとんど自覚症状なく進行していきます。
特に歯周病は「サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)とも呼ばれ、気づいたときにはもう手遅れなんてこともあります。自覚症状の有無にかかわらず、チェックを受け、併せてクリーニングをしてもらうことが重要です。3カ月~半年に1回の定期健診+クリーニング、お家での適切なセルフケアでお口を清潔に保ちましょう。
◆保健センターではさまざまな取組を行い、みなさんのお口の健康づくりを応援しています!
問合先:保健センター
【電話】75・6471
<この記事についてアンケートにご協力ください。>