~岡崎市障がい者コミュニケーション条例を施行しました~
障がいのあるかたは、生活するうえで不便なことや困っていることがあります。
私たちにできること それは、お互いに理解し合い、寄り添い合うことです。
私たちがお互いに理解し合うためにコミュニケーションを図ることは、日常生活や社会生活で欠かせないものですが、障がいのあるかたにとってコミュニケーション手段は障がいの特性により様々です。
岡崎市では、障がいにより分け隔てられることなく、共生することのできる地域社会を実現するため、令和6年4月1日に「岡崎市障がい者コミュニケーション条例」を施行しました。
■岡崎市障がい者コミュニケーション条例
2つの考え方を柱にして、共生社会実現に取り組んでいます。
▽基本理念
・障がいの有無に関わらず、お互いの人格や個性を尊重し合う社会へ
・障がいの特性に合わせた多様なコミュニケーション手段への理解や利用の促進
▽他人事ではなく、自分事として一人ひとりが自分にできることを考えてみよう!
国の推計では、全国にいる障がいのあるかたの人数は全人口の9.3%にあたる1,164万人とされています。障がいのあるかたを身近に捉え、まずはどのようなコミュニケーション手段があるのかを知り、障がいにより分け隔てられることない、共生社会実現の第一歩にしていきましょう。
■ふれあいへの3ステップ 知る・聴く・寄り添う
【相手のことを知る・聴く】
障がいのあるかたのコミュニケーション手段は様々です。お互いを理解し合うためには、障がいの特性と必要な配慮を知ることが重要です。当事者の声を聴いて、自分にできることを考えてみましょう。
▼視覚障がい
・全く目が見えない「全盲」や、見えづらい「弱視」など、視覚についてハンデがあります。
・補助具の白杖を持っていたり、盲導犬を連れていたりする場合もありますが、外見で分かりにくいかたもいます。
▽コミュニケーション手段
・点字
・代読
・音声(音訳)
・拡大文字(弱視の場合) など
▽伝え方のコツ
視覚情報によらない言葉で具体的に伝える。
▽当事者の声
岡崎視覚障害者福祉協会 会長
宇野 きくさん
先天性無眼球により生まれつき全盲。盲学校卒業後、鍼(はり)灸マッサージ師として今に至る。令和5年から岡崎視覚障害者福祉協会会長を務めている。
Q:コミュニケーションを図る上での困りごとは?
A:買い物に行った時に、商品選びやセルフレジなどで、どのように手助けをお願いすれば良いか分からず困ることがあります。
Q:うれしかった配慮は?
A:会計の際に、お釣りを手渡ししてもらえるのはありがたいです。
Q:みなさんへメッセージをどうぞ!
A:白杖を持った人が、付き添いも無く迷っている様子だったら、勇気をだして声掛けし、手助けしていただけるとうれしいです。
▼聴覚障がい
・耳が聞こえない「ろう」、聞こえにくい「難聴」、音声言語取得後に聞こえなくなった「中途失聴」など、聴覚についてのハンデがあります。
・聞こえの状態などにより、手話を使用するかたや、補聴器や人工内耳で補うかたなどもいます。
▽コミュニケーション手段
・要約筆記
・筆談
・手話
・字幕
・身振り
・光 など
▽伝え方のコツ
その人にあうコミュニケーション方法を確認する。口の動きや表情が分かるよう、ゆっくり話す。
▽当事者の声
岡崎市難聴・中途失聴者の会 代表
羽田野 裕子さん
3歳でストレプトマイシン注射の副作用により聴力を失い、小・中学校は難聴学級へ通う。平成17年に岡崎市難聴・中途失聴者の会を設立。
Q:コミュニケーションを図る上での困りごとは?
A:補聴器で聞こえる人でも、マスクをした状態での会話は大きな声であっても聞き取りづらいです。
Q:うれしかった配慮は?
A:窓口に「耳マーク表示板」や、文字や図でやり取りできる「コミュニケーションボード」が用意されていると指差しだけで済むので安心です。他にも、薬局で音声認識アプリを使った説明や、字幕が表示されたテレビ、振動式呼出器などの配慮もうれしかったです。
Q:みなさんへメッセージをどうぞ!
A:どんな場でもコミュニケーションは人と人をつなぐ大切なものです。情報は文字と音声をペアにして伝えてくれるとうれしいです。
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