令和6年度 施政方針(要旨)(1)

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■はじめに
元日に発生した能登半島地震では、幾重にも重なる過酷な状況下で、多くの尊い命が奪われました。亡くなられた方に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。要請を受け、本市の職員も救助活動や応急給水活動などに従事しました。一日も早く日常が取り戻せるよう引き続き支援を行います。
昨年はスポーツ界で日本人や日本代表の活躍が目立ちました。特に大谷翔平選手の活躍や岩倉市出身の長谷川帝勝(たいが)さんのスノーボードワールドカップでの優勝など、明るいニュースもありました。新型コロナウイルス感染症が5類に見直され、日常生活が戻り始めていますが、世界の不安定な情勢や物価高騰など、先行きは不透明です。引き続き、必要な施策を実施してまいります。

■予算の概要
令和6年度一般会計予算案は176億5千万円で、前年度比4・1%増で過去最大となりました。要因は、石仏公園と五条川小学校区統合保育園の整備事業に係る経費の増加、社会保障費の増加、国の人事院勧告に準じた給与改定や県の最低賃金の改定による人件費の増加などです。歳入は、慎重かつ適切に見積もったうえで計上し、臨時的経費への対応として、財政調整基金から2億5千万円、教育環境整備基金から2千万円の繰入れを行います。特別会計は3・9%増、企業会計は2・2%増で、一般会計、特別会計及び企業会計の全体では2・1%増となりました。

■「健やかでいつまでも安心して暮らせるまち」
健康づくりにおいては、第3次健康いわくら21を策定し、市民の健康増進につながる取組を推進します。様々な分野で健康の視点を持って活動している個人、地域団体等を健幸づくりサポーターとして登録し、健康づくり活動の企画・運営、健康情報の発信に協働により取り組みます。また、がん検診の自己負担額を引き下げて受診しやすい環境を目指します。
地域福祉では、孤独・孤立対策としてひきこもり支援を目的としたサロンの運営などを行うとともに、地域共生社会の実現を目指して、重層的支援体制を整えます。障がい者・障がい児福祉では、市内の児童発達支援センターに児童発達支援相談業務を委託し、支援の機能強化や包括的な支援体制の構築を図ります。

■「個性が輝き心豊かな人を育むまち」
五条川小学校区統合保育園は、遺跡発掘調査のために計画を延伸し、令和9年度開園に向けて事業の進捗を図ります。曽野小学校の放課後児童クラブ施設を令和6年4月に開設し、子ども達が安全に過ごせるよう努めます。保護者や児童生徒に寄り添い問題解決に当たるスクールソーシャルワーカーを増員し、支援を充実させます。近年の猛暑を受け、安全安心な教育環境の整備、利用者の熱中症対策及び避難所としての機能の向上を図るため、全小中学校の屋内運動場に都市ガスを用いた空調設備を設置します。令和7年度の設置工事に向け、令和6年度は設計業務を行います。
「地域とともにある学校づくり」に向け、コミュニティ・スクールの導入を進めます。また、学校と地域の連携を強化するため地域連携コーディネーターを配置します。部活動の地域連携・地域移行に向け、部活動指導員の配置と部活動サポーターの増員で望ましい部活動環境を整備します。文化財の保護・継承のため、大上市場と下本町の山車の修繕費用への支援を行います。