今回はウェアラブルデバイス(装着する情報端末や周辺機器)についてのお話です。スマートウォッチなどの健康データのモニタリングに利用できるウェアラブルデバイスが普及しつつあります。他にも眼鏡型のスマートグラスや指輪型のスマートリングなどが開発されています。
私を含め人間拡張・手の外科学講座所属スタッフの約半数がスマートウォッチを使用しています。スマートウォッチはスマートフォンと連動した様々な機能を搭載しており、画面と振動で通知します。特に気に入っているのは健康データの記録です。例えば、スマートウォッチを装着し睡眠すると、自動的に計測した心拍数、心拍変動、活動レベルなどのデータを分析し、睡眠の時間と質を評価して点数で判定されます。この点数と、起床時の体調には多少の誤差があるように感じますが、科学的な根拠に基づいた判定であるため尊重しています。また、運動時などにも着用できるため、常に歩数が計測でき毎日チェックしています。
健康管理だけでなく医療にもウェアラブルデバイスが利用される時代が到来しつつあります。転倒時にスマートウォッチが第三者を介して家族に知らせるサービスなどは既に企業によって始まっています。心拍数や呼吸数などのバイタルサインを連続的に記録することで、健康の変調も検出することができます。記録した膨大なデータの管理やリアルタイムでの解析と、その活用が今後の課題です。
奥三河ミライバレープロジェクトの取り組みの中でも活用に向けた検討をしていきます。
文責:名古屋大学大学院医学系研究科人間拡張・手の外科学教授 山本美知郎
問合せ:総合政策課
【電話】23-7696
<この記事についてアンケートにご協力ください。>