■子宮体がんについて
子宮がんは、子宮体部にできる「子宮体がん」と子宮頸部にできる「子宮頸がん」に分けられます。子宮頸がんが20代後半から発症が増えるのに対して、子宮体がんは40代以降で発症が増えるといわれています。
子宮体がん患者は日本で増加しており、年間約1万8000人がかかり、約2600人が命を落としています。
進行するとリンパ節、卵巣、卵管、膀胱や直腸に広がり、さらには肺や肝臓など離れた臓器へ転移することもあります。
※図は本紙P13をご覧ください。
■症状
子宮体がんに多い自覚症状は出血です。月経と異なる期間や閉経後の出血、おりものに変化が生じた場合は注意が必要です。病気が進行すると、下腹部の痛みや性交時の痛み、腰痛、下肢のむくみなどの症状が出ることがあります。
一般的に子宮がん検診は、子宮頸がんの検診を指し、子宮体がんの検査は含まれないことが多いので注意が必要です。不正出血など気になる症状がある場合には、放置せずに、まずは近くの婦人科を受診してください。
■治療方法
子宮体がんの治療では、子宮と左右の卵巣・卵管を取り除く手術を基本としますが、病気の場所や広がり具合などを考慮し、リンパ節を切除する場合や抗がん剤など他の治療方法を用いる場合があります。
年齢や体の状態などを総合的に判断し、医師からの十分な説明と本人の同意を得て治療方針を決定します。
《市民病院での治療》
産婦人科主任部長 池田芳紀
市民病院産婦人科では、内視鏡手術用支援機器(手術支援ロボット)を導入し、より安全で体への負担の少ない手術を実施しています。
子宮体がんについても、早期であれば手術支援ロボットを用いた手術を保険診療で行うことができます。
市民病院医事課
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