市では、「地域の子どもたちは学校と地域で育てる」ことを目的に、新たな取り組みとして、学校と地域が一体となった学校づくりを進めています。
今回の特集では、「コミュニティ・スクール」と「地域クラブ活動」の取り組みについて紹介します。
■コミュニティ・スクールとは
地域住民や保護者、地域で活動する団体、校長などからなる「学校運営協議会」を設置している学校のことです。
市では、令和6年5月に、藤山台小・中学校を一体的に市内初のコミュニティ・スクールとして指定しました。
藤山台学校運営協議会は、両学校長をはじめ、PTAや体育振興会、地区社会福祉協議会、藤っ子応援団などのさまざまな団体の委員で構成されています。
◇協力関係から連携・協働体制へ
これまでの学校では、「目指す子ども像」の実現に向け、地域や保護者の協力のもと、教員が中心となり教育活動を行ってきました。
一方、コミュニティ・スクールでは、さまざまな団体が一体となり、「どのような子どもに育ってほしいのか」「どのような学校や地域にしていきたいのか」などのビジョンや目標を共有し、その実現に向け、それぞれの立場でできることについて協議します。
その後、学校運営協議会で話し合ったことを地域コーディネーター(地域学校協働活動推進員)が調整し、地域学校協働活動を展開します。
◇地域学校協働活動とは
地域全体で子どもの成長を支える活動です。藤山台小・中学校では、主に、次のような活動が行われています。
・花壇の整備
・本の読み聞かせ
・図書室の整備 本の補強など
・トイレの清掃 清掃方法のアドバイス
・高蔵寺高校との連携 夏休みの勉強会など
・登校の見守り
◇学校と地域で子どもを育てるメリット
コミュニティ・スクールを導入し、学校と地域が一体となることで、次のようなメリットが期待できます。
・子どもの成長を多角的に支援
地域全体で、さまざまな視点から子どもたちの成長をサポートできます。
・地域全体の活性化
協働活動を通じて、地域の住民同士で顔見知りが増えたり、新たな出会いが生まれたりすることで、地域全体の活性化につながります。
・教員の負担軽減
地域住民や団体の協力により、教員の負担が軽減され、より充実した教育活動を行うことができます。
・多様な学びの機会の提供
地域の力を活用することで、子どもたちは学校だけでは得られないさまざまな学びの機会を得ることができます。
◇interview 魅力的なまち Made in FUJIYAMADAI
・地域コーディネーター 鈴木明子さん
・藤山台学校運営協議会 会長 伊藤隆次さん
・地域コーディネーター 川田和美さん
・元地域コーディネーター 阿部國枝さん
藤山台小・中学校がコミュニティ・スクールを導入し、学校と地域の関係が「報告・支援」から「連携・協働」の関係になれたことが一番良かった点だと感じています。地域から学校へさまざまな提案がしやすくなるだけでなく、学校から提案を受ける機会も増えるようになりました。また、子どもたちからの挨拶も多くなり、今まで以上に顔の見える関係ができています。
これからも信頼関係を維持・構築していくためには、学校と地域、保護者、地域ボランティアの方など、皆さんの理解と協力が必要不可欠です。地域の皆さんがそれぞれにできることを、無理なく楽しく続けられるよう、地域コーディネーターを中心に地域の輪を広げていきたいです。
将来的には、市内外の人たちから「藤山台は地域全体で子育てしている」と言われる魅力あるまちにしていきたいと思っています。そして、地域の皆さんに支えられ、育っていく「Made in FUJIYAMADAI」の子どもたちが、これからの社会で活躍し、「また藤山台に戻りたい」と思えるような温かい地域にしていきたいです。
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