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特集 今、伝えたい。春日井の民俗芸能(2)

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愛知県春日井市

◆玉野町祇園祭(たまのちょうぎおんまつり)(からくり山車)
玉野郷土芸能保存会
山車(だし)…神様を乗せて担ぐ神輿(みこし)とは異なり、山車は神様が降りてくるための目印であるとされている。古来の民間信仰では、「神は山岳や山頂の岩や木を依り代として天から降臨する」と考えられていた。

《7月第3土曜日→玉野町祇園祭(玉野町)》
玉野町祇園祭の目玉は、なんといってもからくり山車。市内にある山車は、内々神社の「御舞台(おまいだい)」と玉野の「からくり山車」の2つのみです。
玉野町はかつて経済的に豊かだったことから、山車をはじめとするさまざまな民俗芸能が生まれたと言い伝えられています。
からくり山車が誕生したのは、明治元年のこと。以来、戦後も祭りで披露され、市内外からの見物客を魅了しました。しかし、昭和34年の伊勢湾台風をきっかけに青年団
が解散したことで、祇園祭は中断を余儀なくされました。そこで昭和45年、有志のメンバーにより祇園祭を復活。昭和48年には保存会を設立しました。
現在も祇園祭では、山車の上の恵比寿様と大黒様が祭りに花を添えています。

◎伝統は、変わっていって良いものだと思います。時代とともにやり方も変えて、若い人にも気軽に来てもらえたらうれしいです。皆さんも祇園祭へ遊びに来てみてください。
船渡昌一さん
梶田元己さん
小林幸男さん
小島吉光さん
梶田滋隆さん

■受け継がれた伝統を、次の世代へ
市内には、今回紹介したもの以外にも、さまざまな民俗芸能や保存会があります。
インターネットの普及や娯楽の多様化などにより、時代とともに地域のつながりが希薄化している今。民俗芸能は、人と人をつなぐことができる貴重な財産です。実際に今回紹介した保存会の中には、祭礼を中心に地域で集まり、そこで生まれた人脈が地域の防犯などにつながっているというところもあります。
先人がつないできたこの貴重な財産を、今の世代で絶やしてしまわないように。そして、これからの世代に伝えていくために。
一度、自分の住んでいる地域やその歴史に目を向けてみませんか。

◆体験を通して伝える「出前講座」
市文化財課では、後継者育成の一環として、市内の小学校で「出前講座」を開催しています。
民俗芸能を見るだけでなく、保存会との交流や実際の体験を通して、民俗芸能活動に参加するきっかけ作りをしています。

問合せ:文化財課
【電話】33-1113

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