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自治体の皆さまへ

教えて!学芸員のタナカさん

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愛知県武豊町

歴史民俗資料館の学芸員・田中が町にまつわる歴史や文化等を紹介するコーナーです。

◆ちょっと昔の道具 アイロン
写真(1)のひしゃくの様なフライパンの様なものは、何に使う道具かわかりますか?
これは、火熨斗(ひのし)と呼ばれる布のシワを伸ばす道具。すなわち、アイロンです。金属製の器の部分に、加熱した炭を入れ、底の平な部分を布にあてて使いました。火熨斗には、蓋がなかったため、炭火が外にはじけ飛んで布を焦がしてしまうこともあったそうです。
火熨斗の歴史は古く、中国では紀元前から使われていました。日本では今から約千年前の平安時代から使われており、近代までほとんど形を変えることなく長らく使われていました。しかし、19世紀末頃にイギリスから炭火アイロン(写真(2))が伝わり普及したため、徐々に姿を消してゆきました。炭火アイロンは、煙突や空気口がついており、火加減を調節することができます。電気アイロンが普及する昭和20年代頃まで使用されました。
アイロンは、多様な形で千年以上暮らしを支えてきました。道具の変化を通して、その時代の知恵と工夫・技術が感じられます。

参考:「昔の道具」 ポプラ社 2013

※詳細は本紙P.39をご覧ください。

問合せ:歴史民俗資料館
【電話】73-4100

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