歴史民俗資料館の学芸員・田中が町にまつわる歴史や文化等を紹介するコーナーです。
◆祭りを盛り上げる装束
祭りを彩るのは山車だけではありません。山車の曳き手は、各組伝統の装束を身に付けます。おおかたは、法はっ被ぴと呼び、大人・子供とも木綿地の背中に印(組名・組紋)を、腰回りや全体に角字、文様、鳥図を染め抜いてあります。法被は、江戸時代の羽織禁止令により、羽織の代わりにユニフォームとして着られるようになりました。
組の中でも、役職によって様々な色・柄の装束をみることができます。道に塩をまき行く道を清める役は、金色等で紋や腰柄が刺繍された羽織、胸当、袴を着装し、非常に目立つ華やかな装束に身を包んでいます。
祭りの装束は、祭りを彩り、華やかさを醸し出します。それだけではなく、組への愛着、与えられた役職への誇りや自覚を高める役割があるのではないでしょうか。
「これは、どこの山車だろう?」とおもったら、その周りにいる人の法被を見てみましょう。各組の醸し出す雰囲気を味わってみてください。
問合せ:歴史民俗資料館
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