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Pick Up【健康】

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愛知県江南市

■熱中症警戒アラートをご存じですか
熱中症警戒アラートは、「暑さ指数(WBGT)」が33以上(予測値)となり、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される日の前日夕方または当日早朝に環境省から発表されます。また、今年度から、広域的に過去に例のない危険な暑さとなり、健康に重大な被害が生ずる恐れがある場合には「熱中症特別警戒アラート」が発表されます。
※暑さ指数(WBGT)とは、気温、湿度などの熱中症の危険性を示す指標で、目安は、31以上「危険」、28~31「厳重警戒」、25~28「警戒」、21~25「注意」とされています。

▽熱中症警戒アラート発表時の予防行動
・エアコンを適切に使用する。
・外出はできるだけ控え、暑さを避ける。
・熱中症のリスクが高い方に声掛けをする。
・普段以上に「熱中症予防行動」を実践する。
・外での運動は、原則、中止や延期する。
・暑さ指数(WBGT)を確認する。

■歯の健康について考えよう
◇周術期口腔ケアをご存じですか
周術期とは、入院・手術・回復からなる治療前後を含めた一連の期間を意味します。この期間、口腔内が不潔だと手術創の治りが遅れたり、口腔内細菌が誤って気管に流れて肺炎を起こしたり、いろいろな合併症を起こします。
一般的に歯をよく磨く人は1000〜2000億個、あまり磨かない人は4000〜6000億個、ほとんど磨かない人は1兆個もの口腔内細菌が存在しています。
平成24年度に厚生労働省より周術期口腔ケアが推進され、悪性腫瘍・心臓血管・臓器移植手術、造血幹細胞移植、化学療法、放射線療法を実施する患者が対象となり、現在では脊椎・人工関節置換手術、脳卒中手術、緩和ケアまで拡大されています。江南厚生病院では平成24年まで造血幹細胞移植(白血病の骨髄移植)に限定されていましたが、対象疾患が拡大されて令和5年度の周術期口腔ケア依頼件数1391件と年々増加し、その内訳は化学療法・放射線療法37件、全身麻酔手術1354件(悪性腫瘍手術772件、整形外科での脊椎・人工関節置換手術582件)となっています。
また、人工関節置換手術による感染は0.5〜2.4%で起こり、術後まもなく発症する場合と何年も経ってから発症する場合があり、口腔内の細菌が原因である比率は6〜13%で、歯周病や根尖病巣などの細菌が血液に乗って、人工関節部に到達し炎症を引き起こし、重篤な場合は再置換手術になることがあります。
周術期口腔ケアの目的は手術前に口腔内の清潔を保ち、口腔内細菌を減少させることで誤嚥性肺炎などの術後合併症の発生を抑制し、遠隔感染巣の代表である口腔感染巣(歯周病や根尖病巣)を全身麻酔手術、造血幹細胞移植、化学療法、放射線療法までに取り除くことにあります。
歯科口腔外科では治療前に口腔診査を行い、(1)口腔内細菌量の減少(歯科衛生士による歯垢・歯石除去、口腔粘膜の清掃、ブラッシング・保湿・うがい指導)、(2)口腔感染巣の除去(歯科医師による抜歯および根尖病巣摘出)、(3)動揺歯の固定(全身麻酔のチューブ挿入時などに起こる歯の脱落予防)を行っています。江南厚生病院で悪性腫瘍手術、脊椎・人工関節置換手術、脳卒中手術、造血幹細胞移植、化学療法、放射線療法、緩和ケアを受けられる方は周術期口腔ケアの必要性について、ご理解の程よろしくお願いします。
尾北歯科医師会(江南厚生病院歯科口腔外科 安井昭夫)

問合せ:保健センター
(【電話】56-4111)

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