今回は水(産)ある暮らし
アサリのことを知ってアサリをおいしくいただこう
■「海がきれいになりすぎた」からアサリが減った?
愛知県のアサリの漁獲量は全国1位で、渥美半島の特産品としても知られています。しかしながら、国内のアサリの漁獲量は減少傾向にあり、年間1万トン前後を維持してきた愛知県でも、2014年頃から漁獲量が急激に減少しました。
アサリが減少した原因について特定はできないものの、いくつか考えられる原因の一つに「海がきれいになりすぎた」ということがあげられています。
これまで海をきれいにするため、海に流す排水の「窒素」や「リン」の量を規制してきましたが、その影響でアサリの餌となるプランクトンが減りすぎてしまいました。餌が減るとアサリが痩せ、活力が落ちてくるため、それが資源減少に影響を与えているのではないかと考えられています。
■アサリを守る活動
漁業者は、アサリを守るためさまざまな干潟の保全活動を行っています。
・干潟の耕うん
トラクターなどを使って行う干潟の耕うんは、硬くなった地盤を柔らかくする効果があり、アサリなどの生物が生息しやすくなります。
・有害生物の駆除
アサリの天敵であるツメタガイ(貝に穴をあけて身を食べてしまう生物)や砂茶碗(ツメタガイの卵塊)などを駆除しています。
ツメタガイは、砂茶碗が出現する産卵期に集中して除去するのが効果的。春から秋にかけて一斉に駆除作業を行います。
・砂泥の移動防止作業
砂泥が移動すると二枚貝は死んでしまうことがあります。アサリの生育場は砂泥移動しないよう、土のうや網などを設置して潮流や波浪を抑制して砂泥を安定させます。この作業は、ツメタガイなどの有害生物の侵入を防止する効果も期待できます。
問い合わせ:農政課農政振興係
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