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〔特集〕手話と気持ちでつながる、心の輪!(1)

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愛知県田原市

3月3日は「耳の日」です。難聴と言語障害をもつ人々の悩みを少しでも解決したいという社会福祉への願いから制定されました。
今、田原市内にも、180人程の聴覚障害者が生活をしています。聴覚障害は、補聴器やヘルプマークを身に着けている人もいるものの、外見からはわかりづらいため、「気付かれない障害」ともいわれます。一見、普通に過ごしているように見えても、実は困っていたり、困っていることを伝えられない、という場面もあるようです。
聴覚障害があると、どんなことで困るのか?その場合、どんなサポートがあるとよいのか?
障害がある人も、ない人も、全ての人が安心して暮らせる地域社会を目指すため、今回の特集では、聴覚障害について知り、それぞれの立場でできることを考えてみましょう。

■「聞こえない」も、いろいろ 「コミュニケーション方法」も、いろいろ
「聴覚障害」は、音や声が聞こえない、あるいは聞こえにくい、という障害です。
聞こえの程度は人によって違い、育ってきた環境や聞こえにくくなった事情によって、コミュニケーションの手段も手話、文字、音声など異なります。

▼難聴者
音が聞こえにくい人。補聴器を使って、聴覚を補うことで、会話ができる人もいます。

▼ろう者
一般的に、重度の難聴者で、幼児期以前に聞こえなくなった人。音声言語で話すことが難しい人が多く、手話を第一言語として使う人が多くいます。

▼中途失聴者
大人になってから聞こえなくなった人は、言葉を聞いて育っているので、はっきりした発音ができる人もいます。

▼中度難聴者
片耳が聞こえない、または中度の難聴(※)の人。障害者手帳は交付されません。
※聴力50デシベル以上。60デシベルは普通の話し声が聞こえる程度。

▼人工内耳
手術で内耳に電極を植え込み、聴覚を取り戻している人もいます(聞こえのレベルには個人差があります)

▼高齢難聴者
加齢により、耳の機能が低下して、聞こえにくくなる人もいます。聞こえにくさは人によって異なりますが、補聴器をつけることで、聞こえにくさをある程度は解消できます。

▼盲ろう者
耳が聞こえないだけでなく、目も見えない人もいます。触手話や指文字、手のひらに文字を書く手書き文字などの方法でコミュニケーションをとります。

参考:『みんなで考えよう障がい者の気持ち(2)聴覚障がい』2010年、株式会社学研教育出版『聴覚・言語障害者とコミュニケーション』2007年、一橋出版

■「聞こえない」と、どんな時に困るのでしょう?
(1)後ろから呼ばれてもわからない
(2)口の動きが見えず、言っていることを読み取れない
(3)複数の人が一斉に話すと、状況が全くつかめない
(4)避難の指示が放送されていても、気付かない

■こうすると、困りません
(1)呼ぶ時には、視界に入ってから肩を叩く(目の前で手を振って、気付いてもらう)
(2)口の動きが見えるようにして話す
※筆談やコミュニケーションアプリを使って話したりする方法もあります。
(3)会議など、複数で話す時は、手を挙げてから、一人ずつ順に話す
(4)気付いていなければ、身振り(ジェスチャー)などを使い、状況を伝える

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