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自治体の皆さまへ

〔特集〕手話と気持ちでつながる、心の輪!(3)

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愛知県田原市

■伝わったら嬉しい! 手話であいさつしてみよう
異国を旅した時、現地の言葉であいさつを交わすように、日々の暮らしの中で手話を言語とする方と出会った時には、簡単なあいさつだけでも手話で伝えられたら、気持ちもぐっと伝わりやすくなります。手話であいさつをしてもらえるのは嬉しいそうですよ。ぜひ、覚えて使ってみましょう!

▼おはよう
枕のイメージの握りこぶしを下に降ろし、指で会釈(あいさつの意)する。

▼こんにちは
ピースの指をおでこに当ててから、指で会釈する。

▼こんばんは
カーテンを閉めるような動きの後、指で会釈する。

▼ありがとう
左手の上に右手を置き、垂直にあげる。協力:でんでん虫の皆さん

▼POINT
・手の形のみではなく、顔の表情や、体の動き、動きの強弱なども、大切な要素(手の形のみで伝えられることは、全体の30%程度とも言われる)
・口の動きもあると、なおわかりやすい
・何よりも「伝えたい!」という気持ちが大切!

■手話だけではない、伝え方
○耳マーク
このマークを身に着けている人は「耳が不自由です」というメッセージですが、役所や病院などの施設に表示されている場合は、「この施設では、聴覚障害者を援助しますよ」というメッセージになります。
援助の方法は、手話だけでなく、筆談、アプリ、ゆっくり話す、図を使うなど、いろいろな方法があります。
ぜひ、あなたにもできる方法を考えてみてください!

■事業者の方へ
令和6年4月から「合理的配慮の提供」が義務化されます!
障害者差別解消法が改正され、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されます。障害のある人から、社会の中にあるバリア(障壁)を取り除くために、何らかの対応が求められた時に、事業者も負担が重すぎない範囲で対応を行うことなります。

■聴覚障害者の方へ
手話通訳・要約筆記をご利用ください。
利用できる方:田原市在住で、聴覚、音声・言語に障害のある方
利用料:かかりません
派遣の範囲:愛知県内どこでも派遣できます(県外の場合はご相談ください)
利用の範囲:医療(病院の健診など)、公的機関への手続き、教育(授業参観や入学式など)、就労の相談、地域生活(町内行事など)、その他(公的機関などの行事など)

問い合わせ:地域福祉課障害福祉係
【電話】23-3697【FAX】23-3545【メール】fukushi@city.tahara.aichi.jp

■聴覚障害者の皆さんに聞きました
Q あなたの周りで、こんなことが変わるといいな、ということはありますか?
A 講演会や劇場、イベントやコンサートなどで、歌詞や字幕などの情報保障があると、一緒に楽しむことができます♪
A お店などで係の方に来てもらいたい時、声を出して呼ぶことができないので、ベルなどが置いてあると嬉しいです。
A 観光地へ行くと、ガイドの方が案内してくれるサービスがありますが、聞こえないので利用できません。話す内容を紙で渡してもらえたら、旅も楽しくなります。
A 建物火災などの非常時には、ベルが鳴ると思いますが、パトライトが光るなど「目で見てわかる工夫」があると、逃げ遅れないので助かります。
※海岸などでは、目で見て非常事態を確認できる「津波避難フラッグ」を整備しています。

■あなたも手話を学びませんか?
▼手話奉仕員養成講座
市では、地域の聴覚障害者などと、手話で日常会話ができるように学ぶ講座を開催しています(毎週木曜夜、全42回講座)。
※令和6年度からの講座の詳細は、広報たはら4月号でご紹介します。

▼受講者の声
・職場のお客様に聴覚障害者がいて、お役に立てたら、と思い始めました!実際にスムーズに使えるのか、心配はありますが、学んだことを活かしていけたらと思います。
・手話ができたらおもしろそう、と思い参加しました。独特の文法があって「一つの独立した言語」と言われる理由がわかりました。手話サークルにも参加してみたいです。

■知っていますか?防災スカーフ
聴覚障害者や、聴覚障害者を支援できる人が身に着けて使います。
聴覚障害者であることは、外見ではわかりにくいため、それを周囲の人に伝え、支援を受けやすくする役目を果たします。市役所や、各支所、田原福祉センターなどで無料で配布していますので、ぜひご利用ください!

問い合わせ:地域福祉課 障害福祉係
【電話】23-3697

手話は、独自に発達してきた言語(※)で、時に音声言語よりも豊かに物事を描写できるのだと、取材を通して知りました。取材した聴覚障害者の皆さんは、聞こえないハンデはあるものの聞こえる人と同じように、仕事や家庭に、趣味やサークル活動にと、自身の生活を楽しみ、充実して過ごしていました。
しかし、聴覚障害者にとって、現代社会にはいまだにさまざまなバリア(障壁)が残っています。
私たち一人一人が、障害を知り、バリアとなっているものや、相手がどんなことで困る可能性があるのかを想像した上で、「対話」を重ねていくことにより、全ての人が安心して暮らせる地域社会づくりにつながるはずです。
あなたもできることから、「伝えたい」という気持ちを持って「心の輪」を広げていってみましょう。

※手話には大きく2つの区分があるといわれ、日本語の語順に合わせた「日本語対応手話」と、伝統的に使われてきた「日本手話」という区分があります

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