豊川市は、愛知県で3位の農業産出額を誇っています。本市を含む東三河地域は全国でもトップクラスの農業生産地で、魅力ある農産物が全国の市場へ出荷されている一方、農業を担う人が減少しています。
今回の特集では、市内で新たに就農した方の声を通して、新規就農者への支援体制などを紹介します。詳しいことは、農務課へお問い合わせください。
【電話】0533-89-2138
■豊川市の農業
◇あゆみと特徴
明治から昭和初期にかけて、この地域で盛んであった養蚕業は、戦後の食糧難などにより、主に麦作に変化しました。その後、昭和43年に豊川用水が全面通水すると、年間を通して安定した用水が得られるようになりました。現在では、穏やかな気候と肥沃な土地、豊富な水などの条件を生かし、大葉やバラなどの施設園芸農業をはじめ、田畑で行う露地栽培・稲作など、多様で生産性の高い農業が営まれています。
豊川市の農業の中心である施設園芸農業は、ビニールハウスやガラス温室を利用して、野菜や花、果物などを栽培する農業のことです。天候や外気温の影響を減らし、比較的安定した生産ができることが特徴です。
豊川産の農産物は、いずれも市場で高い評価を得ており、関東や関西圏を中心に全国各地へ出荷されています。
◇主な農産物
大葉、バラ、スプレーマム、トマト・ミニトマト、イチゴ、シクラメン
◇農家戸数の減少
市内の農家戸数は、平成12年から令和2年までの20年間で約3割減少しており、農業従事者不足や空き農地の増加など、農業を取り巻く情勢が厳しくなっています。
空き農地などへの対策として、目指すべき将来の農地利用の姿を明確にする「地域計画」の策定に取り組んでおり、地域農業者をはじめとした関係者で地域の農地の守り方を話し合っています。農地利用者を明確にし、分散している農地の利用権を交換することなどにより、農作業を連続的に支障なく行う農地の集約化を推進しています。
《市内の農家戸数推移(戸)》
平成12年、4,661戸
平成17年、4,139戸
平成22年、3,920戸
平成27年、3,597戸
令和2年、2,990戸
出典:農林業センサス
◇新規就農者への支援
過去5年間の新規就農者は、毎年14人程度と横ばいで、5年間での合計は67人となっています。農業の担い手を確保していくためには、既存農家への支援に加えて、農業の未来を支える新規就農者への支援が必要不可欠です。市では、新規就農者の更なる確保に向け、県や農協などの関係機関と協力し、相談窓口の設置や準備資金の補助など、新規就農希望者が安心して就農できるようサポート体制を整えています。
《新規就農者数の推移(人)》
新規就農者数(うち49歳以下)
令和元年、12(9)人
令和2年、13(13)人
令和3年、14(11)人
令和4年、14(12)人
令和5年、14(13)人
出典:豊川市地域サポート計画
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