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とよあけの自然

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愛知県豊明市

■ケヤキ
〜豊明市のシンボルツリー〜

ケヤキは、ニレ科ケヤキ属に分類される日本を代表する落葉広葉樹です。成長すると枝が扇状に広がり、四季の移り変わりに合わせて、春の新葉・夏の緑葉・秋の紅葉・冬の木立と表情を変え、その折々の美しさは魅力的です。ケヤキの花は、春先、若葉が展開する頃に黄緑色の小さな雄花と雌花を若葉の基部につけます(雌雄同株)。風媒花で、秋に結実した種子は、枝葉をつけたまま小枝ごと風によって離れた場所まで運ばれます。葉は互生し、葉の縁には鋸歯(きょし)といって細かい切れ込みがあり、先端は長く尾状に伸びて尖っています。
学名は、Zelkova serrata Makinoで、日本植物分類学の父、牧野富太郎博士が命名されました。ケヤキの名は、「けやけき木」に由来するそうです。「けやけき」とは、「際立って目立つ」「ひときわ優れている」という意味だそうです。材質は堅く、木目が美しいため家具材などに使われています。特に赤褐色の心材(樹心周辺の部位)は、樹脂が多く水分が少ないため、耐水性、耐久性に優れており、由緒ある神社や仏閣などに使用されています。ちなみに、京都市東山にある清水寺の舞台を支える柱は、ケヤキでできています。なお、1972年(昭和47)豊明市市制施行を記念して、市のシンボルにも指定されています。

豊明市文化財保護委員
鬼頭 邦英

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