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とよあけの自然

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愛知県豊明市

◆タマムシ ~ 夏に現れる“ 森の宝石”~
タマムシは3~4cm程の大きさで、緑色の体に赤っぽい縦の線が2本あるのが特徴ですが、何と言っても光沢ある輝きはとても美しく、「森の宝石」と言われる由縁です。
タマムシと聞いて玉虫の厨子を思い浮かべる人も多いでしょう。奈良法隆寺にある玉虫厨子は今から1300年ほど前の飛鳥時代に、仏像などを入れる厨子の表面にタマムシの羽を装飾にあしらったもので、人々が大昔からタマムシの美しさに魅入られていたことがわかります。
市内では6月から8月に見られ、エノキやケヤキなどの葉を食べることからその近くで飛ぶ姿を見かけます。長い前ばねを横に広げて飛ぶ姿からすぐにタマムシとわかりますが、残念なことに、飛んだり葉にとまったりするのが高い所なので、その姿を間近に見る機会はなかなかありません。たまには水辺や、写真のように産卵のために枯木に降りてきて、その美しさにうっとりする幸運に出合うこともあります。
タマムシは縁起の良いことの前触れに現れる「吉兆虫」とも呼ばれているそうです。エノキやケヤキは市内あちこちにあり、住宅地に現れること
もあります。この夏あなたも出会えるといいですね。
なお、市内では同じ仲間のウバタマムシも見られますが、体は地味な褐色で、好みの樹種はマツです。

豊明市史(自然)執筆員 浅野 守彦

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