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加茂養生訓 3 -飲食をよき程にして過さず-(健康寿命を延ばす食生活 その2)

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新潟県加茂市

加茂病院 富所隆

前回は腹八分目についてお話ししました。今回は健康に役立つ食べ物についてお話しします。
年を取ると多くの人は体重が減少してきます。若い頃はどんぶり飯を3杯も食べていた人でも、年と共にその量は減り、さらに若い頃は毎日食べていたお肉も、魚や煮物の方が好みになってくる方も多いように見受けられます。加齢に伴う食習慣の変化は、良く経験されることです。

こうした食習慣の変化が、多くの高齢者が抱えるサルコペニア(筋肉量の減少状態)・フレイル(虚弱)という、病態の原因の一つになっています。食生活の変化により、たんぱく質を食べる量が減り、筋肉が減ることがその一因です。加茂病院の外来で血液検査をすると、たんぱく質の一つであるアルブミンが低下している人をよく見かけます。十分に食べていると思っていても、バランスの良い食事、たんぱく質を積極的に食べることをしていかないと、筋肉量は減少してきます。

肉、魚、卵、乳製品などの動物性たんぱく質は、筋肉や血液など身体をつくる役割があります。一方、お肉が苦手だという人には、大豆がおすすめです。大豆は“畑のお肉”と言われるように、5大栄養素のたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルのほか、体内で生成されない必須アミノ酸の9種類がすべて含まれており、バランスがよいのが特徴です。しかもその加工品は味噌・醤油から始まり、豆腐・納豆・油揚げ・おから・きな粉などたくさん工夫されており、私たちは弥生時代からその恩恵に服してきました。大豆は、先にあげた栄養素の他に、大豆イソフラボン(抗酸化物質の一種で、細胞の老化を防止する作用がある。ただし食べ過ぎには注意)や腸内細菌のエサとなる食物繊維を含んでおり、まさに究極の食べ物です。

毎日の食卓に是非、卵を一つ、納豆を1パック加えてみませんか。

問い合わせ:県立加茂病院総務課
【電話】52-0701

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