フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。
■歳を重ねても安心!シニアのためのカンタン体操と住宅の安全ポイント
JA新潟厚生連小千谷総合病院
リハビリテーション科
理学療法士 村山恵子さん
転倒は、全ての年代で注意が必要です。特に高齢者の場合、転倒によるけがが重篤(じゅうとく)化しやすく、生活の質を著しく下げる要因となります。
◆転倒を予防するための筋力強化と生活環境の整備のポイント
【1】筋力強化
筋力が衰えると、歩行時のバランスを保つことが難しくなり、転倒のリスクが高まります。特に大切なのは、体幹・下肢の筋肉です。
▽家庭で簡単にできる体操
●姿勢を保つ腹筋背筋
椅子に座って両手を頭の後ろで組み、下腹部をへこますように力を入れてください。そのまま徐々に顔を上げて体幹を伸ばし、5秒保持してから緩めます。5~10回を目安に行いましょう。
●椅子を使用したスクワット
椅子に軽く座った状態から立ち上がる動作をゆっくりと10回繰り返しましょう。太ももの前部(大腿四頭筋)が鍛えられます。
●かかとの上げ下げ
床に足を平らにつけた状態から、かかとを上げてつま先立ちを10回行います。ふくらはぎの筋肉が強化され、歩行時の安定性が増します。
*各体操は、朝晩に分けて行い徐々に回数を増やしましょう。
【2】生活環境の整備
転倒予防は、筋力強化だけでなく住環境の工夫も重要です。家の中で転倒しやすい場所は、居間、寝室、玄関、階段、浴室などです。
▽安全な環境作りのポイント
●滑りにくい床材やマットの設置
特に浴室やトイレの床は滑りやすいため、滑り止めのマットを敷くことを推奨します。
●十分な照明
夜間に起きてトイレに行く際など、足元が見えにくいと転倒の危険が高まります。廊下や階段にはセンサーライトの設置が効果的です。
●手すりの設置
階段や浴室に手すりを設置することで、バランスを崩すことが減り、姿勢を保ちやすくなります。
問合せ:健康・子育て応援課 健康増進係
【電話】83-3640
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