■「サンファーム大戸」の歴史
平成5年に水稲20haで前身となる「大戸水稲生産組合」を立ち上げ、平成12年に枝豆を導入、平成15年にイチゴの高設栽培を開始するなど、地域に先駆けて稲作と園芸の複合経営に取り組み、平成19年3月に園芸複合型法人として設立しました。
○サンファーム大戸の経営概況(R5)
役員数6人、常時雇用者数5人
■今回高く評価された点
(1)平成29年には、村内の他の2法人と連携してJGAP認証を取得し、村がブランド化した「伊彌彦米」のうち独自要件(JGAP認証)を満たしたものを「プレミアム伊彌彦米」として商品化したことに加え、一定の生産量が確保できるようになった段階で3法人合同して販売会社を設立することで、米の有利販売体制を構築した点。
(2)3法人で機械共同利用組合を設立し、枝豆コンバインを導入すると共にオペレーターを法人間で出し合う形で共同作業を実施しており、こうした取り組みを県内初となる労務の法人間連携協定として令和5年3月に締結した点。
◆中川巧代表インタビュー
Q1 農林水産大臣賞を受賞した今のお気持ちは?
全国農業担い手サミットでは地域や組合員のためにすばらしい営農をしている経営体が多数あったので、それらを参考にさらなる地域農業の発展に努めていきたいです。
Q2 サンファーム大戸の経営理念について教えてください
経営理念は「自分たちの地域は自らの手で組合員全員の英知を結集し、協調と和をもって築き上げていく」ことです。この理念をもとに集落の農地を守り、令和4年には集落全体の8割まで経営面積を増加することができました。
Q3 サンファーム大戸の魅力について教えてください
サンファーム大戸では農繁期に地域の若い人や地権者の人達がアルバイトに来てくれているのが特徴です。地域全体で農業を守っていこうという気持ちがあり、地権者も協力してくれているのが魅力だと思います。
Q4 今後の展望についてお聞かせください
今後はさらにスマート農業を導入し、デジタル化による効率的な営農を試みる予定です。営農支援システムの導入により田んぼ1枚ごとの作業時間や収量が数字で把握できるようになると思います。また、他の大規模法人と連携して導入することにより、村全体でのスマート農業の推進、農業の効率化につながると考えています。
Q5 村民の皆さんへのメッセージをお願いします
他の地域について高齢化によって農業の担い手不足になることを懸念しています。自分たちの地域は自分たちでどう守っていくか考えなければいけない時期であり、未来へ農業をつないでいくためにぜひ一度地域で話し合ってみてほしいと思います。
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