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自治体の皆さまへ

「健口=健康」を守るために~歯周病を予防しましょう~

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新潟県村上市

■村上市岩船郡歯科医師会会長 佐藤鶴英先生
歯周病は「国民の7割が罹患している」ともいわれる感染症です。糖尿病や高血圧症、心疾患などの全身疾患のリスクを高めます。妊婦においては、低体重児出産などの原因となります。近年、認知症を発症・進行させる要因の一つが歯周病菌によるものだということが明らかになっています。
認知症で最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。アルツハイマー型認知症は、脳に「アミロイドβ」というたんぱく質が蓄積されることによって発症するとされています。そのメカニズムは、歯周病菌によって「カテプシンB」という酵素が増え、アルツハイマー型認知症の発症因子であるアミロイドβの受容体が増えることによって認知症の発症・症状悪化を招くものです。
アミロイドβは分解されて排出されますが、何らかの理由で排出されずに蓄積してしまうと脳の情報伝達が悪くなり、脳の機能が低下してしまいます。認知症を防ぐためには、アミロイドβの蓄積を防ぐ必要があります。
歯周病の予防法は口の中の細菌の全体数を減らすことが重要です。日常的な歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシを使ってプラーク(歯垢)を除去し、定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受けることが大切です。「健口=健康」を守るために行っていただきたいと思います。

■市の現状
成人歯科健診の受診率は毎年12~13%前後で、令和元年度からは年々減少傾向となっています(図1)。
また、令和4年度の歯科健診の結果、歯周病(歯石、歯肉出血、歯周ポケットあり)の罹患割合は、どの世代も80%を超えています(図2)。

▽図1 成人歯科健診の受診率の推移

出典:市健康管理システム

▽図2 歯周病の罹患割合

出典:市健康管理システム

■歯科健診で歯周病の早期発見を
市では20~70歳になる人(5歳おき)を対象に、むし歯や歯周病などの早期発見・早期治療につながることを目的として「成人歯科健診」を実施しています。
また、76・80歳の人を対象に、オーラルフレイル※予防を目的とした「高齢者歯科口腔健診」を実施しています。
どちらの健診も令和7年2月末までの受診期間ですので、受診券が届いている人は、歯科健診を受けましょう。
※オーラルフレイル…加齢に伴い、噛みにくい、飲み込みにくい、むせる、滑舌が悪くなる、口腔乾燥などの口腔機能が衰えた状態

問合せ:保健医療課健康支援室
【電話】53-3364

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