市では、国際交流の取り組みとして、これまで外国出身の労働者を受け入れている企業を訪問して日常生活での困りごとなどを聞いたり、外国出身者への日本語指導を行っている村上ハマナス日本語教室と連携して「世界の国からこんにちは」を開催し、外国出身者との交流を通して理解を深めてきました。
1月1日現在、市内には外国出身者が360人居住しており、外国出身者を含む誰もが住みやすい村上市になるため、さまざまな取り組みが必要とされています。そこで今回は、市に在住・在勤している外国出身者5人にお越しいただき、「誰もが自分らしく暮らせるまちづくり」をテーマに思いを語っていただきました。
■第3次村上市総合計画について
▽政策の方針~誰もが自分らしく暮らせるまちづくり~
グローバル化への対応を進め、異なる文化を持つ人々との相互理解を深め、多様な人材がさまざまな場面で関わる地域社会の形成を進めます。
▽主要施策
外国出身者に対する情報提供に配慮し、利用状況に応じ案内板や発行物など多言語による表示に努めます。
市長:
今日は、それぞれのふるさとから日本に来て村上市で在住・在勤している皆さんとこのような機会をいただけたことをうれしく思っています。
今、市で進めている第3次村上市総合計画に「誰もが自分らしく暮らせるまちづくり」と政策の方針を示し、村上市に暮らす全ての人を取り残さず、市民一人一人にしっかりと寄り添ったかたちで行政運営を進めています。このタイミングで外国から来られている皆さんとお話ができることを非常にありがたく思っています。よろしくお願いします。
■外国出身者にも伝わる書き方
アンニャ:早速ですが、皆さんは道路標識などは何語だと分かりますか。私はドイツ語のほかに英語も分かるのでローマ字で書いてあると読めます。小田さんは中国出身ですが、漢字だと分かりますか。
小田:漢字は中国語と似ているので内容を理解できます。ローマ字は難しいですね。
市長:道路標識の「止まれ」は、以前だと日本語だけの表記でしたが、最近は「STOP」と書いてありますよね。少しずつ外国の方にも伝わる表記が増えてきていると思います。
栗原:私はフィリピン出身でローマ字は読めます。漢字を使わないので分からないです。
テッ:ミャンマー出身で英語は少し分かりますが、漢字はいろいろな読みがあってとても難しいです。
アンニャ:いろいろな場面で申請書などを書きますが、日本語が読めないと内容が分かりません。皆さんは書類の作成で困っていませんか。
ジュノ:平仮名は読めるので、漢字に振り仮名が書いてあると文書を読めます。ローマ字も読めますが、書いてある意味が分かりません。日本語能力試験の書類は漢字に振り仮名が書かれていてとても分かりやすいです。
市長:振り仮名のない文書が届いたときは、どうしていますか?
ジュノ:スマホを使って調べます。振り仮名があれば辞書で調べることができますが、漢字の意味を調べるのはかなり時間がかかります。
アンニャ:市役所などから届く書類にも、振り仮名があるといいですね。
栗原:市報にも、外国出身者に周知が必要な記事には振り仮名があるといいと思います。
市長:日本に暮らしていると、日本語で表記されていることが普通だと思ってしまう。外国の方にも暮らしやすいと感じてもらうために、日常の細かい部分にも気配りが必要ですね。
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