■当事者の声
若年性認知症と診断を受けたSさんと、介護者である奥さまにお話を伺いました。
▽Sさん(64歳)
診断を受けたときのことはあまり覚えていません。当時は、仕事でいっぱいになっていました。この先のことに特に不安はありません。日課としている散歩や、市内外の活動に参加して、人と話すことが楽しみとなっています。
▽Sさんの奥さま(63歳)
診断を受けたときは、「この先どうなってしまうのか…」「自分のことも忘れてしまうのか…」という不安はありました。今は、少しずつ周りの皆さんに病気のことを話せるようになってきました。もしかすると、私のことを忘れてしまうかもしれませんが、それまでの時間を一緒に楽しみたいと思います。
▽お二人からのメッセージ
「認知症」という病気でひとくくりにしないで、本人ができることをさせてくれる地域になってほしいです。認知症と診断されても、本人が「やりたい」と思えばできますし、意思はあります。そこを理解して、一緒に楽しみながらサポートしてくれたらと思います。
■市の取り組み
▽村上市オレンジプロジェクト
毎年9月の「世界アルツハイマー月間」に合わせて、村上市オレンジプロジェクトを実施しています。認知症支援のイメージカラーであるオレンジ色を使って、市と協力事業所でさまざまな啓発活動を行っています。
この活動を通して、「認知症になったからといって全てを忘れてしまうわけではない」「認知症の人も希望を持って暮らしている」というメッセージを発信しています。
▽認知症カフェ
認知症の人やその家族、また認知症に関心のある人が「気軽に集える場所」として開催し、ミニ講座や脳トレ、カフェタイムなどで参加者同士の交流や情報交換を行います。
9月は下の表の日程で開催しています。ぜひ、参加してください。
▽介護者のつどい
介護者同士で悩みや不安を共有したり、情報共有できる場として開催しています。参加者からは、「もっと頑張っている人がいるから自分も頑張ろうと思う」「本人への接し方についてアドバイスをもらえた」といった声が寄せられます。不定期開催となりますので、詳しくは地域包括支援センターへお問い合わせください。
▽みまもり安心ステッカー(認知症高齢者見守り事業)
認知症により行方不明になった人を早期に発見・保護できるように、希望者に登録ナンバー入り反射ステッカーを交付します。
対象者の情報を警察などの関係機関と共有することで、保護時の身元確認と家族への連絡がすぐにできるようになります。
問合せ:
介護高齢課地域包括支援センター【電話】75-8937
各支所地域振興課地域福祉室
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