■19歳の壁
新潟県は、12歳児の平均むし歯数が、23年連続で日本一少ないことをご存じですか?家庭での健康管理や、園・学校での啓発、市で行っているフッ化物洗口などが、効果を発揮しているからだと思います。
それでは「19歳の壁」とは何でしょうか。高校を卒業し、進学・就職などで親元を離れたり、自分で自由に使える時間やお金ができたりすることで、生活習慣や食生活が乱れてしまうことです。朝ごはんの代わりに砂糖入り缶コーヒーを飲むようになったり、2リットルのジュースを冷蔵庫に常備するようになったりすることで、驚くほどのスピードでむし歯が発生します。歯並びもきれいで、高校生まではむし歯もなかったような口の中が、わずかな期間で虫歯だらけになってしまうのが残念でなりません。大学生であれば長期休みを利用して来院された時に丁寧に指導し、注意を促しますが、定期健診が途切れてしまうと、かなり重症になるまで見つけることができません。むし歯は、人工物を使って治療しますが、元々の歯に比べれば見た目も耐久性も劣ります。歯は一度削ってしまうと、元に戻すことができないため、大切に守っていただきたいものです。
私たち歯科医にとって、むし歯の無いきれいな歯をいつまでも持ち続けてもらえるように、皆さんに正しい情報をお伝えすることが一番大切な仕事だと思っています。「19歳の壁」を無事乗り越えて、一生自分の歯で噛めるように、親の手から離れる前に、正しい食生活の重要性と、歯科医院での定期健診の必要性を、大切なお子さんに伝えてほしいと思います。
問合せ:健康推進課
【電話】20-4213【FAX】22-1077
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