子どもの健やかな成長には、子育てをみんなでシェアすることが大切。しかし、家事・育児の負担が女性に偏っているのが現実です。誰もが働き続けながら出産・育児ができる環境を作るには、子育てを個人だけのこととせず、家庭や職場、地域全体で応援することが求められています。
■家事や育児を「シェア(共有)」するということ
令和5(2023)年の国の調査で、18歳未満の子どもがいる世帯の母親の就業率は77.8%でした。
1日の平均家事時間を見ると、妻の平日247分、休日276分に対し、夫は平日47分、休日81分という結果に。妻の家事分担割合は80%を超えています。育児時間も同様の傾向があり、妻の育児分担割合は69.8%でした。子育てをしている多くの家庭がそれぞれ工夫をしながら生活をしていますが、現実は妻に負担が偏っていることが分かります。
共働きかどうかにかかわらず、お父さん、お母さんは毎日忙しく過ごしています。忙しい日々の中でも、子どもと一緒に家族で楽しく過ごすには、誰かに負担が偏らないように「家事や育児のシェア」を進めることが必要です。
▽1日の平均家事時間
出典:国立社会保障・人口問題研究所「第7回全国家庭動向調査」
■楽しく子育てするカギは、家事・育児のシェア
内閣府の令和2(2020)年の調査を見ると、子育てをして良かったと思うことは「家庭が明るくなる」が70.9%と最も高く「子育てを通じて自分も精神的に成長する」(63.4%)、「子育てを通じて自分の視野が広がる」(52.6%)などの順となっています。
一方で、子育てをして負担に思うこととして「子育てに出費がかさむ」「自分の自由な時間が持てない」「子育てによる精神的・身体的疲れが大きい」の割合が大きいことが分かります。
令和2(2020)年と平成27(2015)年を比較すると「子育てによる精神的疲れが大きい」が14.6ポイント、「子育てによる身体の疲れが大きい」が11.8ポイント、それぞれ増加しています。
楽しく子育てするには、日常生活での「家事・育児のシェア」もひとつの方法です。
▽子育てをして良かったと思うこと
▽子育てをして負担に思うこと
内閣府「令和2年度少子化社会に関する国際意識調査」を加工して作成
■家事や育児のシェア、どうやって始めたらいいの?
まずは夫婦で家事や育児の分担状況を確認し、話し合いましょう。家事や育児の項目を具体的にリストアップして、お互いにシェアの認識が一致しているか確認することが大切です。
新潟県が作成した「今日からはじまる!家事・育児シェアスタートブック」には、リストアップに活用できる「家事・育児マトリックス」が掲載されています。ぜひ使ってみてください。
すでに家事・育児をシェアしているご家庭でも、定期的に分担状況を見直す機会を作り、負担が偏っていないかを話し合えるといいですね。
▽[一部紹介]子育てママの本音を教えて!
Q.現在の家事・育児分担に満足していますか?
Q.パパにしてもらいたい家事・育児は何ですか?
・寝かしつけ、オムツ替え、遊び相手
・家事というよりは、話を聞いてくれて、ささいな子どものかわいい行動を共感し合いたいです。
出典:家事・育児シェアスタートブック
問合せ:子育て支援課
【電話】20-4215【FAX】20-4201
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