■EZ DO検脈!!
坂町病院 臨床検査室 白椿まどか
TRFのDJ KOOさんのCMでこの言葉を聞いたことがありませんか?
「検脈ってなに?」「どうやるの?」と思われた方も多いと思います。今回は検脈と心臓に関してお話させていただきます。
まず、「検脈って?」という疑問に答えたいと思います。検脈とは脈が乱れていないか自分でチェックすることを言います。片方の腕を手のひらが上になるように体の前に出します。手首を少し曲げ、出てきた皺の位置に反対側の薬指が来るようにして人差し指、中指、薬指の三本を当てます。脈が触れたら、15秒くらい脈の間隔を確かめてください。もし、乱れていると感じた方はさらに1〜2分続けてみてください。
通常は「トン トン トン トン…」と規則的(整)に打っていますが、「トン トトッ… トン トトトッ…」など乱れて(不整)いたら不整脈の可能性があります。
心臓は、左右それぞれに心房と心室という計4つの部屋に分かれています。通常は心臓の筋肉の電気信号が規則ただしく心房と心室の筋肉を交互に動かし全身に血液を送っています。電気信号が乱れると心房と心室の収縮のリズムが乱れ不整脈が起こります。
不整脈の中でも日常で気にならなければ特に治療が必要でないものと、治療が必要なものがあります。治療が必要な不整脈として代表的なものは心房細動です。
心房細動とは、脈の乱れにより心房が小刻みに震えているような状態です。心房細動になると動悸や息切れ、胸が苦しいなどの症状が現れる方もいますが、無症状の方も多いです。健康診断の心電図検査で指摘されて気づいたという方もいるのではないでしょうか?
心房細動になると脳梗塞の原因である血栓ができやすくなったり、心不全になってしまうこともあります。心房細動の方はこの血栓を作らないために血液をさらさらにするお薬を飲む必要があります。採血の時に「血液をさらさらにする薬を飲んでいませんか?」と確認されたことがある人がほとんどだと思いますが、お薬を飲んでいると採血後の止血をしっかりとする必要があるため確認させていただいています。
もし、ご自身で検脈をしてみて気になる乱れがありましたら、かかりつけ医に相談してみてください。心電図検査が病気の早期発見につながるかも知れませんよ。
テレビを見ながらでも簡単にできる検脈、ぜひ一度お試しください。
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