◇観光の振興
次に、観光振興についてです。
長らく続いた新型コロナウイルス感染症拡大による旅行消費の低迷は、極めて深刻な影響を受けており、観光需要の喚起対策を継続的に行ってきたところです。
これからは、アフターコロナの中で、持続可能な観光地づくりを実現していく必要があります。そこで、村として初めてとなる「観光振興計画」を策定し、計画に基づく観光振興に取り組んでまいります。
具体的には、これまで地域や団体が行っているさまざまなイベントを観光資源としてとらえ、相互に連携を図るとともに、村民の皆さんと協力し、知恵と工夫でブラッシュアップさせたいと考えています。また、SNSやデジタル技術を活用し、イベントの告知だけではなく、村の魅力についても幅広い層に向けて発信することで、観光のみならず交流人口の増加を図ってまいります。
◇商工業の振興
商工業の振興につきましては、引き続き商工会への運営補助を行い、事業者の持続的発展のための経営発達支援事業などを支援するとともに、コロナ禍からの経営回復に向けて、村内経済の活性化に取り組んでまいります。
また、村としても、新たに村内での起業や新分野への事業拡大への取組みを支援し、意欲のある方の挑戦を後押ししてまいります。
《交流から定住へ促すために》
◇都市との交流
次に、交流から定住へ促すための取り組みです。
都市との交流事業については、人口減少が進む中、地域活力の維持、地域経済の活性化のためには、交流人口、関係人口の拡大が極めて重要です。
これまで多くの団体や企業と交流を深めてまいりましたが、これを一過性の取組みとせず、村からの情報発信を継続させるとともに、進学や就職などで村から都市部へ出て行った若者にも働きかけることで、交流人口や関係人口の拡大、U・Iターンの促進に努めます。
◇移住・定住施策
移住・定住施策についてです。
東京一極集中の流れは止まりませんが、一方で都市部から地方へ移住・定住する田園回帰の流れがあります。
村への移住者も少数ではありますが年々実績があります。なかには、村の活性化に寄与する起業の動きもあり、そういった取組の広がりに期待するとともに、起業の支援を積極的に行います。
空き家についてですが、空き家・空き地バンクへの登録者数や利用者数が少しずつ増えているものの、空き家の数はそれ以上に増え続け、村全体では10〜20%が空き家になっているのではないかと感じています。
移住者の住まいとして空き家を利用していただくことは、空き家の解消につながります。しかしながら、現状では空き家の把握が十分に追いつかず、移住者に紹介できる住宅は限られています。そのため、優良な空き家の掘り起こしを進め、空き家・空き地バンクの整備・利用促進や、新たに空き家マッチングツアーを実施することで、村への移住希望者に希望の住宅が行きわたるよう、取り組んでまいります。
《切れ目のない子育て支援のために》
◇子育て家庭の応援
次に、切れ目のない子育て支援の取り組みです。
子育て世代につきましては、保育料の軽減や食費の一部助成、医療費の負担軽減など、引き続き支援してまいります。
国では、児童手当の拡充など、さまざまな子育て対策を進める予定としており、村としてもそれらの対策に柔軟に対応していきたいと考えています。
また、引き続き、妊娠・出産・子育てに関し、きめ細かな相談に応じるとともに、新たに、1か月児健診や新生児聴覚検査に要する費用の助成、3歳児を対象にした検査機による視力検査を行い、乳幼児健(検)診の充実、子育て世帯の負担軽減を図ります。
◇保育園
保育園についてですが、村の出生数は、残念ながら減少傾向にあり、保育園施設の老朽化や保育士の確保という課題もあります。村では、より良い保育環境の実現を目指し、4月から下関保育園と大島保育園を統合し、新たに「関川なないろ保育園」としてスタートさせます。
この統合を機に、保護者負担軽減と衛生面への配慮の観点から、これまで家庭から持参していただいていた紙おむつやおしぼり、3歳以上児のごはんも保育園で準備することとし、「手ぶらで通える保育園」をめざします。
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