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知ってた?中野の歴史~江古田周辺~

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東京都中野区

区内には、名所旧跡や文化財が数多くあります。今号では、江古田周辺の歴史を紹介。
身近にある中野の歴史に触れてみませんか。
☆中野区立歴史民俗資料館の企画展もぜひご覧ください(住所や開館時間は本紙3ページ右下参照)

■江古田の始まり
室町時代、江古寺という寺院があったことが江古田の地名の由来になったと言われています。その後、現在の江古田・沼袋付近で戦が発生し、その顛てん末を記した書状「太田道灌かん状」で「江古田原」という地名が登場。当時から江古田と呼ばれていたことが分かります。

江古田公園内(松が丘2-35)には、この地で戦が繰り広げられたことを示す「江古田古戦場の碑」が残っています(区認定観光資源)

■徳川家光も上覧した伝統の舞~江古田獅子舞
毎年10月に行われ、地域の象徴として愛されて
きた獅子舞。大獅子(たいじし)、中獅子(なかじし)、女獅子(めじし)の3人の獅子役が笛や太鼓などに合わせて舞います。都内最古と言われるその歴史は、700年以上前の鎌倉時代からと伝えられ、江古田獅子舞保存会のみなさんの手によって古来の姿のまま受け継がれてきました。
江戸幕府の3代将軍徳川家光が鷹狩りで江古田を訪れた際に、東福寺で獅子舞を上覧したという記録も。平成29(2017)年には、東京都無形民俗文化財に指定されました。

将軍の上覧以後、「御用」と書いた提灯を掲げることが許され、現在も継承されています

◆こんなところがすごい!
▽8kgもの大きな獅子頭
一番大きな大獅子は、通常の数倍の8千本もの羽が付いており、頭の重さはなんと8kg。上半身を限界まで反らせる場面では、観客から大きな声援が飛び交います。

▽小学生も堂々と舞います
どっしりと構えて余裕がある大獅子は10年以上のベテランが、若く元気で荒々しい中獅子は中堅が、可愛らしい仕草もある女獅子は小学生が主に演じます。

▽変わらない姿
衣装や楽器、道具は補修をしながら適切に保存されてきました。江戸時代に描かれたとされる「江古田獅子舞巡行絵巻」(区指定有形文化財)には、現在とほとんど変わらない姿があります。

◆大迫力の獅子舞を間近で見よう!~江古田氷川神社の例大祭
10/6(日)

▽獅子舞行列
正午に深野家(江古田1-20-15)を出発。新青梅街道を西に進み、江古田氷川神社(江古田3-13-6)まで1時間30分かけて練り歩きます

▽獅子舞の上演
行列終了後、同神社境内で午後10時ごろまで
☆江古田獅子舞保存会主催

◆中野区立歴史民俗資料館でミニ企画「江古田獅子舞」も開催中
期間は10月8日(火)まで。詳しくは、中野区立歴史民俗資料館(本紙3ページ右下参照)へ

■江古田は貴重な遺跡発見の地?!~御嶽(みたけ)遺跡
現在の江古田1丁目で発掘された御嶽遺跡では、戦国時代〜江戸時代初頭の建物跡や井戸、銅銭、さらには馬の墓まで見つかりました。中国産や瀬戸・美濃産の茶碗や茶臼なども出土し、茶の湯の文化が伝わっていたことが判明しました。
当時、扇谷上杉家や小田原北条家がこの辺り一帯を支配していました。戦国時代の遺跡は都内でも珍しく、区内ではこの一つのみ。当時の人々の生活をひも解く貴重な資料となりました。
発掘調査は平成9(1997)年に完了し、現在この地は住宅地に。出土品は中野区立歴史民俗資料館に保管されています。

■江戸の風情を今に伝える~山﨑(やまざき)家庭園・茶室
江戸時代以降の名主・山﨑家は、農業や質屋、醤油醸造を手掛け、江戸近郊でも有力な富家でした。
慶応4(1868)年の上野戦争で敗れた彰義隊が、庭園にある「醤油屋のしいの木」の下で休息したと伝えられています。また、茶室には文人や幕府役人が多く宿泊したと言われ、当時の農村の文化レベルの高さを示す貴重な建造物です。

10月1日~11月3日の間、山﨑家庭園・茶室(江古田4-3-4)を特別公開します。詳しくは、中野区立歴史民俗資料館(本紙3ページ右下参照)へ

◇中野区立歴史民俗資料館の企画展「その名は『中野サンプラザ』」
10/1(火)~12/22(日)
昨年7月2日、50年の歴史に幕を閉じた中野サンプラザ。中野のシンボルとして多くの方に愛されてきました。その歴史を多くの資料とともに振り返ります。
展示物:建設中の貴重な写真や歴代コンサートのパンフレットなど

中野区立歴史民俗資料館
(江古田4-3-4)
【電話】3319-9221【FAX】3319-9119
開館時間:午前9時~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:月曜日、第3日曜日、年末年始

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