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自治体の皆さまへ

【特集】災害、そのときに(2)

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■共助の取り組み
◆区内大学で災害救援ボランティアを育成
専修大学では、6月23日に「災害救援ボランティア講座」を開設しました。これまでに通算28回の講座で、合計1,000名を超える災害救援ボランティアを輩出しています。
災害救援ボランティアは、災害時に活躍するだけでなく、一般の方に向けてイベントでの体験講習会などを通じて災害時に生き抜く力を発信するなど、防災意識を「広げる活動」も進めています。この取り組みを進めてきた専修大学学生生活課の赤松課長にお話を伺いました。

◇「自助」から「共助」へ
宮城県石巻市には本学の姉妹校があります。東日本大震災で東北地方は甚大な被害を受け、私たちも自然災害の恐ろしさを痛感しました。そこで、「備え」がなければいざというときに自分たちを守ることができないということを強く胸に刻み、「防災」に力を入れた取り組みを始めました。
災害救援のボランティア活動は、派遣要請に応じた現地での活動もありますが、被災地へ行くばかりではありません。講座では、まずは「自助」があってこそ「共助」へとつながるという考え方をしっかりと自分のものにしてもらいます。「備え」の重要性を認識してもらう必要があるからです。

◇防災イベントで「生き抜く力」を広める
講座修了生のうち継続した学びを希望する学生には、大学組織下にある防災ボランティア団体(SKV)に加入してもらい、首都直下地震などの有事が発生したときには、大学と共に活動ができるよう備えています。
日頃から学内施設・設備などの定期的な点検を行い、防災イベントでは学生が学生に救命技術を指導する機会を作っています。また、地域のイベントに出向き、学生が一般の方に向けて、体験講習を開くなどの活動を通して「生き抜く力」を広めています。
これからもボランティアの育成を進めるとともに、より地域とのつながりを強くしていけるよう学生たちの自主活動をサポートしていきます。

◇「人とのつながり」が持てるボランティア活動は他に代えがたいものがあります
専修大学学生部傘下団体SKV代表 萩原陸仁(りくと)さん
私は高校時代からボランティア活動に興味を持ち、大学でSKV(専修神田ボランティア)を知って活動に参加しました。「人の役に立ちたい」という活力の原点は、自身が非常につらかった時期に周りからの「助け」を強く感じたからかもしれません。
最近では私たちのトレードマーク「緑のビブス」を見ると地域の方が声をかけてくれます。これまでの活動を通じて「つながる」ことができたからだと思っています。
災害時に、「顔の見える誰か」が近くにいるということは安心感につながります。皆さんも地域のボランティア活動に参加すると今まで見えなかった「つながり」が見えてくるかもしれません。

◆地域の防災活動の担い手消防団
◇自らの地域は自ら守る
消防団は、普段は会社員や学生として生活している人たちが非常時には消防署と連携しながら活動にあたる、非常備の消防機関です。
消防団というと火災を連想することが多いかもしれませんが、震災や風水害などの自然災害が発生した場合にも活動します。東日本大震災や熊本地震などの過去の震災時においては、救助活動や住民の避難誘導、避難所の運営支援など、その地域密着性を生かし、さまざまな場面で活躍してきました。
また、例年出水期(おおむね6月~10月)前に行っている「千代田区・消防合同水防訓練」には、消防団員も参加しています。区職員や消防署職員とともに訓練を通じて、洪水などの風水害に備えています。

◇姉妹都市との連携
区では、群馬県嬬恋村、秋田県五城目町とそれぞれ「震災等大規模災害時における相互応援に関する協定」を締結し、災害時における応急・復旧対策の協力体制を構築しています。
協定をしっかりと機能させるために、日頃から姉妹都市の消防団と区内消防団との相互交流を行っています。令和5年度には、区内消防団員が五城目町消防訓練大会の視察を行いました。

◇一緒に活動しませんか!
SKVで培ったスキルを生かして地域貢献をしたいと考えていたところ、仲間から消防団を紹介してもらい、入団しました。消防団は、火災などの災害による被害の軽減や人命救助のための活動を主としており、普段から有事に向けた訓練なども行っています。
消防団での知識や経験は、地域の方や周りの大切な人を守るためにも役立ちます。興味のある方はぜひ私たちと一緒に活動しましょう!学生の仲間もたくさんいますよ!
(専修大学4年 東海林優佳さん)

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