ヤングケアラーとは、家族にケアを必要とする人がいるために、家族の世話や家事などを行っている子どもや若者のことです。
子どもや若者が家族のケアを担うとはどういうことなのでしょうか。そして何が問題なのでしょうか。区の取り組みなどを交えながらご紹介します。
ヤングケアラーとは、家族の世話や家事などを日常的に行っている子どもや若者のことです。今年6月には「子ども・若者育成支援推進法」の改正法が可決・成立し、ヤングケアラーを国や自治体による支援の対象として対応を強化することが明記されました。
データ出典:品川区ヤングケアラー調査(令和5年速報)
ヤングケアラーは、年齢に見合わない重い責任を負うことがあり、勉強や友人関係、進路などに影響が出ることがあります。
・学業との両立
家族の世話や家事に時間を費やすため、学校の欠席が増え、勉強する時間が取れない。
・心身の負担
常にまわりのことを気にかけたり、家族の不安定な様子を見たりするなど、精神的な負担が大きくなる。
・友人との関係
友人との時間を十分に取れず、孤立感を感じる。
・将来への不安
将来の夢をあきらめたり、漠然とした不安を抱いたりする。
ヤングケアラーは、ケアラーである前に成長期にある子どもです。その健やかな成長と教育の機会がしっかりと保障される必要があります。しかし、ケアをする負担が大きいと、それらの機会が守られないことがあります。
子どもが経験すべき「子どもらしい生活」を送ることが難しかったり、目の前の家族を支えようと、「自分がやるしかない」と抱え込んだりすることもあります。心身に大きな負担がかかることは、将来に大きく影響します。
ヤングケアラーの多くは、子ども時代をなんとか過ごしたとしても、大人になってから生きづらさを感じたり、就労などへの影響が大きかったりすることが少なくありません。最近の研究では、思春期にヤングケアラーの状態が長く続くと、精神的な不調を抱えやすくなることが確認されています。
また18歳以上のケアラーは、ケアについての判断や手続きなど大きな責任と負担を抱えることもあります。
◇ヤングケアラーが日常的にしていること
・精神的なケアをしている(話し相手になる、愚痴を聞くなど)
・身体的なケアをしている(看病、見守り、トイレの介助など)
・買い物・料理・洗濯などの家事をしている
・通訳・手話などコミュニケーションの補助をしている
・幼いきょうだいの世話をしている
・家計を支えるために労働をして助けている
◇ヤングケアラーがあきらめてしまっていること
・自分だけの時間を持つこと
・勉強時間の確保や受験・進学をすること
・大人に理解され気にかけてもらうこと
・未来に夢や希望を抱くこと描くこと
問合せ:子ども家庭支援センター子育てサポート担当
【電話】6421-5237【FAX】6421-5238
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